スピードスケート長野五輪金メダリストの清水宏保が19日、自身のアメブロを更新。スピードスケート女子500メートルで金メダルを獲得した小平奈緒選手との対面について触れ、金メダリストならではの考察を展開した。

文中では冒頭、「新聞記事や雑誌のコラムなどを書く関係で小平選手のレースを冷静に見なければいけないし、ドライな気持ちで観戦する準備をしてました」と前置きをするも、実際には小平選手のレースに涙したことを明かした。
続けて、アスリートが体感する機会の多い「ゾーン」の存在に言及。「何年も掛けて準備した方々や、神経は高ぶっているんだけど肉体はどことなく力が抜けている(特に表情筋や指先)……」など、感覚的な説明を行ったうえで、「それはアスリートだけのものではない」とも主張。「日常の仕事の中でも集中したことにより仕事が熟せ、いつもよりも時間の流れや進みが遅く感じられる。それも1つのゾーン。熟達したサラリーマンにも似た現象はあるはず」と語った。
「オリンピック選手はそれを動きの中で感じ取る」と説明した清水氏は、「小平選手は最後の瞬間がスローモーションのようになり、『もっとこの時間を味わっていたい』と感じたそうです」とエピソードを披露。「金メダルを獲った悦びよりも、獲る前の悦び、楽しみがあります」と、金メダリストだからこそ知り得る境地についても言及した。
最後は「小平選手、本当に感動をありがとうございました」と締めくくった。

