仏教徒の多いミャンマーで、バングラデシュからの不法移民とされ、長く差別と迫害を受けてきたイスラム系少数派のロヒンギャ。去年8月からはロヒンギャの武装勢力とミャンマー治安部隊との間で衝突が続き、事態が深刻化。国連の推定では、これまでに約65万人が隣国バングラデシュに避難している。
 現地の難民キャンプで支援を行ってきた「国境なき医師団」が捉えた映像には、感染症の蔓延など、深刻な健康状態にある様子や、体中に傷を負った幼い子どもたちの姿があった。「女性はレイプされ、乳房を切り落とされている人や、首を切り落とされている人が散乱していた」と話す男性、首筋に刃物で切られた跡のような生々しい傷のある女性や「家に入った直後、私が抱っこしている子どもを強引に取り上げ、私の目の前で投げ殺した。そして私たちはレイプされた」と涙ながらに語る女性の様子もあった。