2月25日のDDT後楽園ホール大会では、KO-D6人タッグ選手権として、DDTグループの対抗戦と言える一戦が組まれている。

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(2.19BASARA新木場大会。タッグトーナメント決勝で必殺技クレッセントムーンを決めた中津)

チャンピオンはKUDO&坂口征夫&高梨将弘の「酒呑童子」。対するは木高イサミ率いるプロレスリングBASARAから乗り込む関根龍一&中津良太&阿部史典だ。

関根と中津はBASARA初期からのユニット「騎馬隊」で活躍。この2月、2大会にわたって開催されたタッグトーナメントでも優勝を果たした。そこに昨年、イサミとのタイトルマッチを経験するなど成長著しい阿部が加わったトリオは魅力的だ。

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(関根との「騎馬隊」でタッグトーナメント優勝。この勢いでDDTに乗り込む)

しかも関根と阿部は、大日本プロレスでもそれぞれデスマッチヘビー級、ジュニアヘビー級王座への挑戦が決まっており、勢いという点では酒呑童子を凌駕していると言っていい。中津と阿部はDDT横浜大会での前哨戦で酒呑童子に勝利を収めてもいる。酒呑童子も騎馬隊も男くさいゴツゴツとしたぶつかり合いが本領。後楽園のタイトル戦でも、この2組にしかてきない攻防が展開されそうだ。

中津はタッグトーナメント決勝で変形の逆エビ固め「クレッセントムーン」を決め、自らフィニッシュ。そこで得た手応えもあり「今が一番(流れや勢いが)きてる」と語っている。

中津は2014年にDDTの若手ブランド・DNAでデビュー。しかし1年後にBASARA旗揚げに参加することを選んだ。“DDTの若手”として括られることを拒否したとも言える。

プロレス入り前は地下格闘技に出場しており、蹴りや関節技が得意。思い切りのいい闘いぶりからは強心臓ぶりも伝わってくる。明るいキャラクターで、激しい試合の中にも“笑い”の要素を持ち込んでくるのは「ノリが男子校の運動部」とも言われるBASARAらしさだ。後楽園ホール大会のメインでユニオンMAX王座に挑戦したこともあり、イサミからは「プロレスを楽しむことが分かってきている」、「俺のライバルになりそう」という評価も。

3月3日のBASARA・成城ホール大会では、原学とのシングルが決まった。これまでタッグで激しくやり合ってきた、因縁の相手との初シングルだ。原も総合格闘技のベースを持つ選手。ファイトスタイルは似ているが「人間的には合わない」と中津は言う。そのため「きれいな試合、楽しめる試合にはならないかもしれない」。また原からの「この試合で選手生命が終わってもいいと言う気持ちで試合をしたことがあるか?」という問いかけには「プロレスの前から、選手生命どころか死ぬかもしれないと思ってやったこともあるんですよ。そんなナメてたら一気にかっさらいますよ」と返した。

コメントにも“地力”や色気が感じられるようになってきた中津。キャリア4年目、シングルでの勲章も期待していい頃でだろう。DDTに乗り込んでのタイトルマッチ、キャリアで上回る原とのシングルは、これまで以上に飛躍するきっかけになりうる重要な闘いだ。

文・橋本宗洋

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