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 18日、東京・新宿歌舞伎町ロフトプラスワンで映画『孤狼の血』公開記念トークイベント「東映じゃけぇ、何をしてもええんじゃ~第一夜~」が開催され、フリーライターの藤木TDC氏がスナックで歌いたい「T-POP」ベスト5を発表した。同イベントには、藤木氏のほか、お笑いタレントの玉袋筋太郎、元AV女優で歌手の麻美ゆま、映画コメンテーターの赤ペン瀧川、元兵庫県警の飛松五男氏、NPO法人「五仁會」代表の竹垣悟氏、「TABLO」編集長の久田将義氏、フリーライターの伏見敬氏、作家の宮崎学氏らが登壇していた。

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 『孤狼の血』の舞台は暴対法成立以前の広島・呉原市。暴力団系列の金融会社社員失踪事件をきっかけに捜査する警察と、暴力団組織間の激しい抗争を描く。イベントはそんな同作にからめ、暴対法成立前のマル暴の取り調べや暴力団との癒着、勢力を増す「半グレ」の実態、密輸銃の価格など、ハードなエピソードを中心に展開。そんな中、藤木氏は観客も一息つけるミニコーナーを用意。「スナックで歌いたいT-POP」を紹介した。

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 「T-POP」とは藤木氏の作った造語で、「東映の映画で使われた曲や、東映に出演した俳優が歌った曲」つまり、「東映POP」を指す。

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 5位はど定番だという高倉健の「網走番外地」。映画『網走番外地』 の舞台となった網走でも刑務所でもない、普通の道で撮影されたというジャケットについて、藤木氏は「(最初の頃の)健さんはそんなに期待されてなかった」と説明。「1965年に公開された(映画の)一作目を見ると、もうカラーの時代なのに白黒。クレイジーキャッツの映画はカラーでバンバンやってた。期待されてないからやる気のないジャケットだった。しかも、B面が違う人の歌で、三界りえ子さん『流れのブルース』。抱き合わせ商法です。この版はすぐに放送禁止になって、テイチクレコードからキングレコードに移った。それで歌詞も変わった」と解説した。

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 さらに、4位にも高倉健の「唐獅子牡丹」がランクイン。しかし、ジャケットに写っているのは高倉ではなく作詞作曲者の水城一狼氏であると説明。藤木氏は水城氏の写真写りについて「こういう人がよくスナックにいる」と評し、「健さんの『唐獅子牡丹』が大ヒットして、印税がすごい入って、今は人気の人になっています」と語った。

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 3位は菅原文太の「関東テキヤブルース」。この曲のジャケットには背中全面に刺青が入った菅原の姿が描かれているが、藤木氏は「こういうジャケットのレコードが普通に売っていた。昔のレコードはむちゃくちゃ。アダルトコーナーとかもなくて子どもも買いに来るのに、こんなものも並んでいた」と、元AV女優・小林ひとみの「ピンクのカーテン」を紹介。「ピンクのカーテン」はアニメの主題歌だったというが、ジャケットを開くとフルヌード写真が掲載されており、「今のコンビニだったら、青いテープで縛られて売っているものです。昭和はなんでもありです」と当時の規制のゆるさについて言及した。玉袋も「入り口はマッサージ屋なんだけど、台湾エステみたいなもんですね!」と爆笑。赤ペン瀧川も「ジャケットでがっかりして買ったら、中開けて『やったぜ!』ですね」と興奮気味に語っていた。

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 2位は志賀勝の「道」。志賀は歌がうまく、どのレコードもジャケットが独特で面白いと藤木氏は絶賛。さらにこの曲は、冒頭に「わいは役者の志賀勝や……」と自己紹介のような語りが入っており、その部分がスナック受けする理由なのだという。「YouTubeで『道』を検索すると、自分で歌ってあげてる人がいっぱいいる。その人たちは冒頭の部分を自分のプロフィールに変えて歌っている。『わいは女優の麻美ゆまや~』みたいな感じで。スナックで替え歌を入れると盛り上がるんです」と解説した。これに玉袋も「野方のババアが替え歌で『道』を歌っていた!」と同意。さらに、スナックで曲を替え歌にする際のテクニックとして「1番で替え歌にすると、最初はいいけど3番まで持たない。最後に替え歌にして落とすといい」とアドバイスを送っていた。

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 1位は若山富三郎の「極悪坊主」。「最近、歌舞伎町にもこんな人いない」と藤木氏も語るジャケットに玉袋も「これ、織田無道より悪い!!」とツッコミ。「このフォントをワードに入れて欲しい。このフォントで書きたい」で昭和の東映作品らしい「極悪坊主」の文字にも注目していた。曲には木魚の音なども入っており、「歌うとばかうけ」と藤木氏は絶賛。さらに「怖そうな店に入っても、この歌を歌うと強気で行ける」とすすめていた。

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テキスト:堤茜子

写真:野原誠治

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