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 新『プリキュア』シリーズ『HUGっと!プリキュア』をメインにした春映画『映画プリキュアスーパースターズ!』が3月17日より全国ロードショー中だ。映画のオリジナルキャラを声優・小野賢章が演じる。

 主人公・はなが幼い頃に迷い込んだ不思議な世界で出会った謎の男の子、クローバー役を演じた小野に、『プリキュア』出演が決まったときの思いや、本作の見どころ、役作りについて話を聞いた。


クローバーの声は「吐息多めでウィスパー気味」

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(C)2018 映画プリキュアスーパースターズ!製作委員会

――クローバーというキャラクターについて教えてください。


小野:不思議な世界にいる妖精のような男の子で、はなに出会う前からずっと色のない灰色の世界にいます。元々はクローバーが一面に生えていてキレイな世界だったのですが、灰色になった世界から出られずに、いろんなことを諦めているような男の子です。

――すんなりと役を掴むことができましたか?


小野:最初に監督から丁寧に説明していただいたので、あまりリテイクすることもなくサクサク進んで……逆に不安でしたね(笑)。あと演じる前に、このキャラクターの見た目で、声をどうしようって悩みました。

――最終的にどんな声の方向性になったのでしょうか。


小野:まず、10歳でこの見た目でという部分で、高い声かな、となんとなく思っていて。そしてキャラクターの雰囲気はちょっと儚げで不思議な男の子ということだったので、僕の持てる限りの「儚げ」を出すために、声も息成分を多めに、ウィスパー気味な感じかなとかいろいろ想像しつつやってみました。

最大限男成分は抑えてやりましたね。ただ、それがしんどいというところは全然なくて、僕自身はすごく楽しんでやらせていただきました。

「誰だかわからなかった」は褒め言葉

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――予告編が解禁された時に小野さんの名前がまだ出ていなくて、「誰?」という反応もありました。小野さんの名前が発表されて「そうだったんだ!」と驚きの声がありましたが、反響は届きましたか?


小野:届きました!それは僕としては、「よし、良かった!」って。やっぱりイメージを持たれることってどうしてもあると思いますし、「小野賢章がやるってことはこういう感じかぁ」みたいな想像を裏切っていきたいという思いはあるので、「しめしめ」という気持ちはあります。ただ、僕にとっても挑戦ではあったので、これをきかっけに妖精役が増えたらいいなとは思います(笑)。

――こうやって反響があるのは嬉しいですよね。


小野:嬉しいですね。人それぞれだと思いますけど、僕は「誰だかわからなかった」と思われたら、それは勝ちだなと思いますし、嫌なやつの役をやっているときに、「こいつ嫌だな~」って思われたらやっぱりそれが一番良いと思います。

先輩プリキュアのアフレコに感動「息のピッタリさがすごかったです」

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(C)2018 映画プリキュアスーパースターズ!製作委員会

――今回、アフレコはみなさんと一緒でしたか?


小野:2日間あって、1日だけ僕は参加できて全部録りました。『HUGっと!プリキュア』のみなさんと『キラキラ☆プリキュアアラモード』のみなさんは一緒でした。

――新プリキュアのメンバーはまだ若い方もいますが、アフレコを見て感じたことは?


小野:フレッシュ!っていう(笑)。引坂さんはその真っ直ぐさや声のパワーをすごく感じましたね。小倉唯ちゃんは、ずっと可愛い女の子を演じている印象があったので、今回の強いカッコイイ系の女の子を演じているのを見て、「あ、やっぱ声優さんてすごいな!」って思いました(笑)。唯ちゃんも僕が今回のような可愛い役って印象がなかったみたいで、びっくりしたって言ってましたけど、それとまったく同じようなことを僕は唯ちゃんには思っていました。

あと、先輩プリキュアの『キラキラ☆プリキュアアラモード』の6人で一緒に同じセリフを言うときの息のピッタリさは、すごかったです。これが1年間一緒に戦ってきた仲間の中で出来上がっていくものなんだろうなって感じて、今後、新シリーズの『HUGっと!プリキュア』でもきっと出来ていくんだろうなと。「私達もこうなっていきたい」みたいなことを3人も感じながらやっていたんじゃないかなとは思いました。

――小野さんは息を合わせる芝居のときはどうしているんですか?相手によって変えますか?


小野:相手や収録現場によって変わりますね。合わなかったら合わなかったで、録り直すしいいやって思っちゃうかもしれないです(笑)。でも、基本的には視界の端に見つつ、息を吸うタイミングで合わせたりとかはしますけど。本当に合わせなきゃいけないところは、別録りで「せーのっ」て言って録るときもあります。


転勤族だった子供時代 果たせなかった約束も…

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――小野さんは小さい頃から子役として大人の世界で活躍されていましたが、どんな子供でしたか?


小野:普通だったと思います。目立ちたがり屋だし(笑)、高校も芸能学校には行かずに普通の都立に行って、普通の学生生活をしていたので、子供時代から割りと一般的な感覚でいるとは思っています。ゲームも好きでやったりしていましたし、友達とトカゲを捕まえに行ったりとかもしていたので(笑)。でも負けず嫌いではありましたね。

――クローバーは約束を破られたショックをずっと抱えていますが、小野さんの思い出に残っている子供の頃のショックな出来事は?


小野:親が転勤族で、僕は転校が多かったんですよ。仲良くなっても離れちゃう、みたいなところは、子供ながらにショックでした。

――別れる時に「また遊ぼうね」とか「連絡取ろうね」って話していて取らなくなったとかもあったのでは?


小野:小学生のときは、そういうことばかりでした。

――では、小学生のときは果たせない約束も多かったんじゃないですか?


小野:多かったと思います。今でも、ちょっと社交辞令的に「今度ごはん行こうよ!」って言う事があるじゃないですか。これが良くないな!って、今回、プリキュアに教えてもらいました(笑)。

――今後は社交辞令ではなく、実行すると?


小野:社交辞令じゃなく、「ごはん行こうよ!」って言ったら、ちゃんとごはんに行けるようにスケジュールを空けて行きたいなと思います(笑)。

――では、最後に今作の一押しポイントをお願いします。


小野:「約束」というテーマにそって動いている中で、外のキレイな世界に行ってみたいけれど、なかなか勇気がでないクローバーが、一歩踏み出す勇気を決意する瞬間の気持ちの変わり方を僕の中では大事に演じたので、そこを感じ取っていただけたらいいなと思います。

そして、やっぱりファミリー映画なので、最後に正義は勝つという観た後の気持ちよさはとても感じられると思います。ぜひ一緒にプリキュアたちの応援を劇場でしてもらいたいです。

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