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 春の選抜甲子園で大阪桐蔭に敗れた佐賀県代表・伊万里のキャッチャーで4番・梶山勇人選手のサングラス姿が話題を呼んでいる。梶山選手は「翼状片」という目の病気を患っており、日中は紫外線から目を守るためにサングラスをかけているのだ。地元の佐賀新聞によると、梶山選手は小学校3年生の頃に翼状片を発症、5年生からサングラスをかけ始めたという。「調子に乗っている」と言われたこともあったが、周囲の理解を得て野球を続けている。

 梶山選手はサングラスをかけて甲子園に出場した理由について「サングラス姿を見て病気のことを知って欲しいし、同じ病気の人に勇気を与えられれば」と話している。

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 「翼状片」とは、増殖した白目の部分の細胞が目頭から黒目の中心に向け三角状に侵食してしまう病気で、発症すると視界のゆがみや視力が低下を招き、最悪の場合、失明してしまうという。冨田実アイクリニック銀座の冨田実医師によると、原因はまだ解明されておらず、治療法は薬で進行を抑えるか、手術で侵食した部分を除去するというものだという。梶山選手は早い段階から予防していたことから、現在も視力2.0をキープできているという。

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 「1人でサングラスをかけて頑張っているのはすごいこと。あの年頃で周囲に翼状片に罹っていることが分かってしまうのを考えたら評価されるべきことだ。黒目のふちに白いものがついているだけだと思う方もいると思うが、今回のことをきっかけにこの病気が周知され、理解されれば」。

 47歳で翼状片を発症、現在も治療を続けている翼状片の患者である田中さん(仮名)は、梶山選手の勇気を称える。

 「私の周囲にはこの病気に罹っている人はいない。この病気になる前から目のケアには大変気をつけていた。紫外線が強くなる春先から外出時には必ずサングラス、パソコン中はブルーライトをカットするメガネをかけていたので、なぜ私がなるのか周りの方も不思議がっていた」という田中さん。日常生活に支障は特になく、朝と夕方の点眼のみだが、「私の目を見た他の方が気にしているかな」と思うことはあるという。

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 梶山選手、そして田中さんの話を聞いていた経済評論家の上念司氏は「カミングアウトするが、実は僕も難病と30年間、闘病している。気付いているかもしれないが、僕の指先は白い。マイケル・ジャクソンも罹っていた尋常性白斑で、光線を当てないと鼻の周りが白くなってしまう。顔をジロジロ見られるとドキッとすることもあるし、肌に光線の痕が付いてしまうこともある。治療法は進化しているが、完治はしないので、付き合い続ける努力が大事だ」と語った。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)


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