5月5日に1試合限りの現役復帰を予定しているボクシングの元世界3階級王者・亀田興毅(31)が、全ての生活においてボクシング最優先だった少年時代を振り返り「周りから変な目で見られた」と語った。

3月31日に放送された、復帰戦に密着するAbemaTVのドキュメンタリー番組「ラスト亀田興毅~最後の現役復帰~」に出演した亀田は、親交のあるお笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村淳(44)と対談。「亀田3兄弟」の長男として19歳で世界チャンピオンになったが、その少年時代は父・史郎氏の徹底したボクシング教育に、幼心に思うところがあったという。
少年時代、大阪市西成区で過ごしていた亀田は「一番はじめ、西成でボクシングを始めた時は、(周囲の)誰も世界チャンピオンになれるなんて思っていない。おやじは経験者でもないし、自分らはエリートでもない。そんなところで親父が『3人を世界チャンピオンにする!』と、いきなりわけのわからんことを言い出したんですよ」と笑って明かした。
熱心のさらに上を行く熱量を持った史郎氏に引っ張られるよう3兄弟がボクシングを始めると、独特なトレーニング方法でメディアの注目を浴びるようになった。「学校に遅刻しても、まず走れと言われました。学校に言って世界チャンピオンになれるならええけど、学校に行ったらなられへんやろと」と、ボクシング最優先の教育を受け続けると「お前らは世界チャンピオンにならなあかん。よその子は東大に行く子もいるかもしれんが、亀田家は東大より世界チャンピオン。練習だけしとけと(苦笑)」と、常に世界の頂点を意識づけられたという。
徹底した教育、指導方針は、一般的な考えを持つ人たしからすれば、自然と奇異なものに見える。「周りからしたら、この家族大丈夫か(という話)ですよ」と笑うと、「変な目で見られますよね」と視線を感じたこともあった。それでも「親父は気にせえへん。ブレないです。あのまんま。お前らを世界チャンピオンにするんやって」と、その後も父に連れられ練習を積み重ねた。
結果は、世界でも類を見ない「3兄弟世界チャンピオン」が誕生。現役時代は、会見などでの発言が、さまざまな反響を呼び注目を集めたが「演じてましたね。でも素の部分もあるし。あれも亀田興毅、普段も亀田興毅。文句言われようが、見てくれたら勝ちですけど、今思えば、もうちょっとうまく派手にやってもよかったんちゃうかな」と、当時の弾けぶりに思い出し笑いしていた。
亀田はプロ初黒星を喫した因縁の相手、ポンサクレック・ウォンジョンカム(40)と5月5日、後楽園ホールで対戦する予定だ。
(C)AbemaTV

