開幕してまだ3試合だが、20年ぶりのリーグ優勝、日本一を目指す横浜DeNAにとっては、いきなり今季の行方を左右する踏ん張り時がやって来ている。元横浜投手の解説者・野村弘樹氏は、昨季に計31勝を稼いだ先発3人が出遅れている状況に「4月が踏ん張り時ですね」と指摘した。若い力で実績ある投手たちが戻ってくるまで、どこまで耐えられるかがカギだという。

 横浜DeNAの開幕メンバーには、去年から「31勝」分が欠けていた。11勝の今永、10勝のウィーランド、10勝の浜口がそれぞれ故障で出遅れたからだ。今永は4月中旬、ウィーランドは4月下旬の目処が立ち、ようやくブルペンに入った浜口は5月中の復帰が待たれている。ただ、この3人が全員戻ってくるまでは、若手投手で先発ローテーションを埋めなければいけない。ここで抜擢されたのが京山、飯塚といった若手投手だ。

 19歳の京山は、期待に応えて開幕3戦目、プロ初登板初勝利でチームに今季初白星をもたらした。また、明日4日にはプロ4年目の飯塚が登板する。「京山がいいのは去年から聞いていました。飯塚は去年、少し経験もできていますからね。彼らが頑張って、遅れた3人にそうそうローテを渡さないという雰囲気が出てくれば、頭数も分厚くなります」と、この機に成長することに期待している。

 むしろこの2人が活躍しないと、31勝トリオが帰ってきた時に王者広島をはじめ、大きく引き離されている事態にもなりかねない。「彼らが踏ん張れないと(ゲーム差が)開いてしまう。だからDeNAは4月が踏ん張り時ですね。ゴールデンウィーク前から9連戦があるので、あそこまでに頭数はそろえたいです」と、ポイントを月末の9連戦とした。

 幸い4月は比較的、試合のスケジュールに余裕がある。6連戦は1度だけで、4日にからは5連戦。4月16日週は4試合と、なんとか5人で回せる状況だ。4日の飯塚に続き、5日には新人左腕の東も初登板する見込み。留守を預かる若手たちがこの1カ月を耐え抜けば、試練の9連戦にはラミレス監督が誰から使うか悩むほどの、分厚い先発投手が出来上がる。


▶4/4 17:50~ 【プロ野球】横浜DeNAベイスターズvs阪神タイガース

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