トッププロが集う麻雀リーグ「RTDリーグ 2018」WHITE DIVISION 19・20回戦が4月2日に放送され、佐々木寿人(連盟)が4連勝。猿川真寿(連盟)は乱打戦を制し、劇的な逆転勝利で待望の初白星を挙げた。佐々木は2位から首位に浮上、猿川は8位と順位は変わらずも、マイナスポイントを300台から200台に減らした。
「しっかりとした守備があるからこそ、攻撃が際立ってくる。その守備の手順は、攻撃の手順よりも繊細さが必要とされる分、難しい」。以前、佐々木が話していた守備に対する考え方だ。
WHITE 19回戦の対局者は佐々木寿人、鈴木たろう(協会)、鈴木達也(協会)、和久津晶(連盟)。第3節で3連勝していた佐々木に、くだんの場面が訪れた。南4局1本場、親番佐々木の持ち点は3万3600点。2番手、たろうの持ち点は3万2900点と700点差。3番手の和久津は1万6800点、4番手の達也は1万6700点と100点差。佐々木が勝てば4連勝、たろうが勝てば3連勝だが、和久津も達也も黙ってはいない。2巡目、たろうが早々に仕掛けを入れ、トップを取りに来る。その後、和久津と達也も仕掛けを入れ、着順争いもヒートアップ。3人が前に出てくる中、佐々木は守備に徹し、冷静かつ丁寧な手順でオリていく。最終的には和久津が達也に打ち込み、佐々木がトップとなり4連勝で首位に躍り出た。「僕もたろうちゃんと競ってたんですけど、ふたり(達也と和久津)が仕掛け出したんで、任せようと思った。必死にオリた甲斐があった」と自身が持つRTDレコード、6連勝まであと2勝に迫った。
▲326.3で第8位。ここまで9戦、唯一トップが無く追い込まれていた猿川は「昨年も中盤までマイナスが続き、30回終了時点で▲242ポイント(ここからV字回復し準決勝進出)。そういう意味では、厳しいですけど、希望はある」と気持ちを初心にリセットして臨んでいた。
20回戦の対局者は、猿川真寿、勝又健志(連盟)、平賀聡彦(最高位戦)、石橋伸洋(最高位戦)。東場では石橋→平賀、南場では平賀→勝又と、トップ者はめまぐるしく入れ替わった。そんな中、猿川は要所でアガリをものにしながら食らいつき、南4局2本場では2万7800点持ちの3着につけていた。親番の平賀が粘る中、ホウテイ・純チャン・ドラ2で8000点(+600点、供託4000点)を劇的に決め、ついに念願の初トップ。全20局という濃密な大熱戦を制し、10ゲーム目にして白星を挙げた。初トップに対しては「展開的にはツイていた。結果はトップだったけれど、打っているときはたとえ3着になったとしても、自分の中では納得出来る麻雀が打てた」と代名詞の“逆転”で意地を見せ、希望の光を己の力で手繰り寄せた。【福山純生(雀聖アワー)】
【WHITE DIVISION 19・20回戦終了時点での順位】
1位 佐々木寿人(連盟)+243.3
2位 鈴木たろう(協会)+208.4
3位 石橋伸洋(最高位戦)+42.7
4位 勝又健志(連盟)+41.5
5位 平賀聡彦(最高位戦)▲29.1
6位 和久津晶(連盟)▲78.5
7位 鈴木達也(協会)▲135.4
8位 猿川真寿(連盟)▲265.4
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆RTDリーグ サイバーエージェント代表取締役社長・藤田晋氏が、2016年に立ち上げた長期リーグ戦。各団体のトッププロ15人に加え、芸能界から萩原聖人が参戦。「BLACK DIVISION」「WHITE DIVISION」に分かれ、1人半荘27回戦を行う。上位4人ずつがポイントを持ち越して、準決勝に進出。さらに勝ち抜いた4人がポイントをリセットして決勝で争う。今期から新たに降級システムが導入され、各組予選8位は自動降級、各組予選7位は推薦者2人と入れ替え戦を行う。
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