4月15日に開催されたパンクラスの新木場スタジオコースト大会に、ストロー級チャンピオンの砂辺光久が出場した。
昨年末、RIZINのキックトーナメントにも参戦した砂辺だが“本職”はMMA。2011年から15連勝を記録している。38歳ながら、今なお全盛期と言っていいだろう。
砂辺が今回、タイトルマッチの挑戦者に迎えたのは室伏シンヤ。元修斗王者で、パンクラスでも着実に勝ち星をあげてきた。両者の対戦は、ストロー級における屈指の好カードと言える。
試合は打撃戦から始まり、室伏が前に出て主導権を握る。対する砂辺はタックルでテイクダウン。しかし2ラウンドが始まると、再び室伏が打撃で攻め込んでいく。
後手に回っていた印象のある砂辺は、左フックをヒットさせて反撃。室伏はテイクダウンを狙いにいくが、ここもしっかりディフェンスする。
グラウンドからの立ち上がり際にギロチンチョークを仕掛けた室伏だったが、ここが勝負の分かれ目だった。砂辺はスタンドの状態から、手で室伏の顔を抑えるようにしてマットに叩きつける。後頭部を打ちつけて大ダメージを負った室伏に、砂辺はすかさずパウンドを連打。2ラウンドTKOで砂辺が防衛を果たした。
室伏の強さを称えつつ「パンクラス愛」で上回ったと試合後の砂辺。「パンクラス王に俺はなる!」とアピールして大会を締めた。
またセミファイナルでは、松島こよみとISAOがフェザー級暫定王座決定戦で対戦。実力者対決は熱の入った攻防が展開されたが、グラウンド状態のISAOの顔面にヒザ蹴りがヒットしてしまい、骨折の疑いでドクターストップに。松島の反則負けという裁定となったが、決着戦は必至だ。
さらに今大会には、北岡悟が久々の参戦を果たし、ウクライナのタラス・サパにヒールホールドで一本勝ち。昨年はRIZINで連敗を味わった北岡だが、古巣であらためて実力をアピールしてみせた。北岡はもちろん砂辺も、今後RIZINでの活躍も含めて期待が膨らむ試合だったと言えるだろう。