18日、自身の女性問題を報じた『週刊文春』の発売を前に会見を開き、辞表の提出を報告した新潟県の米山隆一知事。実は東京電力の株価は辞任報道が出た17日から上昇し、18日は前日比17円高で取引を終えている。背景にあるのは、東京電力の柏崎刈羽原発の再稼働問題だ。
前回の新潟県知事選ではこの再稼働が大きな争点となり、米山知事は再稼働推進派の候補を下して当選した。「県民の命と暮らしが守られない現状では再稼働は認められない」と発言するなど、再稼働を進めたい国と鋭く対立してきた。
脱原発の立場から米山知事を支援してきた柏崎刈羽市民ネットワーク・星野幸彦氏は、米山知事の印象について「選挙戦の時は、選挙カーから降りて、ダッシュでお年寄りのところに行って握手するような非常に真面目な方だった。"自分は独身だ。身を固めないといけないな"という話はしていたが、特に女性好きという感じはしなかった。今回の会見には驚いたが、率直に言えば正直に自分の気持ちをお話されていたと思う。嘘や隠し事、自分のプライベートに関わるちょっと恥ずかしい話でも率直に話していたと思った。記者会見でもあったが、本人がけじめをつけたことだと私は理解しているので、辞めてほしくはなかったが、本人が決断したことなのでやむを得ない」と話す。
再稼働問題の行方について星野氏は「米山知事が3つの検証(福島第一原発事故の原因、同事故による健康と生活への影響、安全な避難方法)を示してくれたことで、原発の方もすぐには再稼働しない、県民の安全が守られるまで再稼働の議論はしない、そういうことで話をしてもらっていたので、それが今後どういう風に動くのかが心配。3つの検証を継続して進めてもらえるような知事になってもらいたい」と語った。