
24日に横浜スタジアムで行われる対広島4回戦、本拠地ハマスタのマウンドにチーム、ファン待望の「背番号21」が戻ってくる。肩の違和感で出遅れていた、横浜DeNA左のエース・今永昇太の今季初昇格・初登板だ。その今永について、野球解説者の川崎憲次郎氏に話を聞いた。
「今永投手はかつて中日で活躍した左のエース・今中慎二氏に似て“球が凄い”」と印象を述べた川崎氏は「球筋がとにかく綺麗。力感が少なく、しなやかな腕の振りから投じられるボールは、打者の手元でキレを増します。今中氏のようなカーブはありませんが、球威のあるストレートに加え、スライダー、チェンジアップなどの変化球を同じように投げられるあたりもそっくりですね」と、説明を加えた。
その一方、出遅れの原因となった「肩の違和感」について話が及ぶと、「人によって痛みの質や耐性が異なる」と前置きをしたうえで、自身が現役最後の4年間で肩痛に苦しみ、引退を決断した経験を踏まえて次のように語った。
「肘は痛みが治まれば、また100%を出せますが、肩は一度やってしまうと『本当の自分、100%の自分』が出しにくくなってしまう。見た目のスピードはさほど変わらなくても、球質に差が表れます。肩の痛みにはぜひ慎重を期して欲しい」と、今季初登板を控えた今永の肩の状態を気に掛けた。
「開幕に合わせなければならない立場の人間が、コンディションを合わせられなかったということは、情けなく、無責任なこと。もう一度しっかりアピールして、自分の居場所を、皆からの信頼を勝ち取りたい」
4月上旬、神奈川県横須賀市にある2軍練習場でリハビリ中の心境を語った今永。誰もが待ち望んだ、昨シーズン11勝を挙げたエースの復帰戦は2位広島との大事な一戦だ。ハマスタのマウンドに今永の「100%の姿」が戻ってくれば、首位を走るチームの勢いはさらに加速しそうだ。
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