横浜DeNAのドラフト1位ルーキー・東克樹投手(22)が見事な修正能力を見せつけた。初回こそ3失点を喫したものの、その後は8回まで無失点。自己最多の11奪三振を奪う力投でクオリティスタート(6回以上、自責点3点以内)を果たすも、9回に守護神・山崎が代打エルドレッドに痛恨の被弾。チームは4連敗となった。

 26日の横浜DeNA対広島6回戦は、東にとって連敗ストップの期待と重圧がかかったマウンドとなった。立ち上がりは最悪に近く、初回にいきなり無死満塁のピンチを招くと、鈴木の犠牲フライであっさりと先取点を奪われる。その後も松山、安部のタイムリーで瞬く間に3失点。今永、京山というエース級の先発投手が広島の強力打線にKOされたこの2日間の記憶が蘇る。

 2回にも無死1塁・3塁のピンチを迎え、短いイニングでのノックアウトも懸念されたが、ここからがゴールデンルーキーの真骨頂だった。広島のクリーンアップを相手にファウルフライ、三振、ファウルフライでこの回を切り抜けると、その裏に梶谷が同点タイムリーツーベースを放ち同点に追いついた。

 立ち直った東はこの後、独壇場とも言える好投。3回から7回までは圧巻の奪三振ショーで、1人のランナーすら許さない完璧なピッチングを見せた。

 3対3のまま迎えた8回、松山、バティスタの連続ヒットで2死二塁・三塁の状況を作られるが、ここで安部をセカンドゴロに斬って取り、終わってみれば11奪三振と115球は自身プロ最多の熱投。シーズンの奪三振も33でリーグトップに立った。9回にマウンドを受け継いだ守護神・山崎康晃が代打エルドレッドにまさかの1発を浴び試合は落としてしまったが、東の好投は連敗中のチームにとって明るい材料と言えるだろう。

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