5月30日の横浜DeNA対楽天2回戦は雨のために中止となった。この試合で5月1日の対阪神3回戦以来、約1カ月ぶりとなる1軍のマウンドに上がる予定だった今永昇太投手（24）に対して試合前、横浜DeNAラミレス監督が言及。今シーズンここまで2試合に登板して失点13、防御率9.00と、シーズン当初の出遅れから本調子を取り戻せない左腕に「信頼を勝ち取るには“ファイティングスピリット”を見せる必要がある」と話した。
ラミレス監督は30日の試合前、記者団の取材に応じた際、約1カ月ぶりとなる今永の状態について「この期間、2軍での状態は安定していたと聞いている。ストレートは147km出ており、変化球のコンビネーションを課題に取り組んでいたようだ」と話すと、昨シーズン11勝を挙げ、チームの躍進を牽引した今永に対し、今季、これまでに感じている物足りなさも口にした。
「2軍からのレポートはあくまでもレポート。まずは一度、実際にプレーを見る必要がある。今シーズンの今永の投球にはファイティングスピリットが感じられない。そのポテンシャルはあるが、エースの振る舞いではなかった。投球内容はもちろんだが、ファイティングスピリットがチームに与える影響は大きい。信頼を勝ち取るには、ファイティングスピリットを見せる必要がある」
さらにラミレス監督は、29日の登板で7回2/3、119球を投げて8安打1失点の好投を見せ2勝目を挙げたウィ―ランドを例に挙げ、「今シーズン100球以上投げておらず、さらに7回終了時で既に100球を超えていたので、彼に『Are you OK?』と聞いたんだ。すると彼は『Yes!』と答えた。昨日のウィ―ランドは5回以降、チームにも相手にも気迫を感じさせる投球だった。もう少し投げさせようと思わせてくれるピッチングだった」と続けた。
「エースの振る舞い」という言葉を口にしたラミレス監督。その言葉には、今永への物足りなさと同時に期待も込められている。中止の決定を受け、次回の今永の登板について「スケジュールを見て、もう一度考える」と答えるに止めた指揮官はもちろん、チームやファン、そして何より本人が「エース・今永」の復活に期待を寄せている。
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