
いまどきの就活生たちの間では、「座して待つ」ことが新常識だという。
株式会社i-plug(アイプラグ)の代表取締役社長・中野智哉さんは、「承認欲求が非常に強い。残業とか飲み会とかもすべて、なんのために必要で、それだったら自分はどう認められるのかを感じやすいのが今の若い子の世代かなと思う」と指摘する。そんな若者観をベースにして中野さんの会社が運営するのが就活サイト『OfferBox』だ。就活生のプロフィールを企業側が検索し、自社に合う人材と判断すればオファー、就活生が応じれば直接交渉、まさに学生はオファーが来るのを「座して待つ」という新しい就活スタイルだ。 現在、就活生の4人に1人が登録しているという。

「今まで就職活動といえば、学生が企業にエントリーするのが基本だった。それを逆にして、学生が大学のときにどういうことをやってきたかなどを写真や動画、テキストにして公開、企業からオファーが届くという"逆求人型"。働いたことがない学生に、自分がどの企業が合ってるかはわからない。情報格差で考えれば、企業の側が選んだ方がスムーズにいくはずだ」。
オファーの数には、あえて制限を設けている。
「今の就職活動は、"たくさんエントリーしてたくさん会いましょう"なので、コミュニケーションが薄くなる。OfferBoxでは、3人採用するとなったとき、企業は最大で120通しか送れない。学生も、同時に15社までとしか話せない。だからじっくり話すし、"初日に辞める"ということも起こりにくい」。

利用状況はどうなっているのか。「1人あたり平均20社くらいからオファーをもらい、そのうち学生が承認するのが9社くらい。日程調整して、会うのは5社くらい。マッチングの際に、入社と採用ではなく、将来の活躍をゴールとして設計していけば大丈夫。エンゲージメントが高まれば生産性が上がるというデータもあるので、仕組みさえしっかりしていれば、こうした採用が主流になっていくと思う」と語った。
(AbemaTV/『AbemaPrime』より)
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