日本将棋連盟による6月11日週の公式戦は、12日に名人への挑戦権をかけた順位戦A級ほか、順位戦各組が開幕。13日には女流王位戦五番勝負の第4局で渡部愛女流二段が、里見香奈女流五冠を下せばタイトル戦初挑戦で初の獲得となる。また16日には棋聖戦五番勝負で羽生善治棋聖と豊島将之八段が対局。通算で羽生棋聖の12勝11敗という接戦だ。主な対局は以下のとおり。
6月11日(月曜日)
王将戦一次予選 高見泰地叡王VS千葉幸生七段 (将棋プレミアム・携帯中継)
YAMADAチャレンジ杯 阪口悟五段VS都成竜馬五段 (携帯中継)
女流王座戦二次予選 村田智穂女流二段VS谷口由紀女流二段 (携帯中継)
6月12日(火曜日)
竜王戦6組昇決 青野照市九段VS泉正樹八段 (携帯中継)
順位戦A級 豊島将之八段VS稲葉陽八段 (携帯中継)
昨年、史上最多の6人プレーオフとなった順位戦A級が開幕。名人戦七番勝負で戦っている佐藤天彦名人と羽生善治竜王、どちらかへの挑戦権をかけた総当たりのリーグ戦。10人の棋士が9局戦い、勝敗が並んだ場合はプレーオフで挑戦者を決定する。持ち時間は各6時間。稲葉八段は昨年のプレーオフで2年連続の挑戦にあと一歩届かなかった。また豊島八段はプレーオフ1回戦から出場し3連勝したが、羽生竜王に敗れた。現在は棋聖戦、王位戦で挑戦権を得ており、一気に複数のタイトル奪取も期待されている。
棋聖戦一次予選 浦野真彦八段VS中田功七段 (携帯中継)
女流王座戦二次予選 上田初美女流四段VS磯谷祐維奨励会員 (携帯中継)
6月13日(水曜日)
順位戦B級2組 丸山忠久九段VS千田翔太六段 (携帯中継)
順位戦B級2組 横山泰明六段VS永瀬拓矢七段 (AbemaTV・携帯中継)
前期、C級1組で10戦全勝の千田翔太六段に続き、9勝1敗の好成績で昇級を決めた永瀬七段のB級2組デビュー戦。永瀬七段は2016年度の棋聖戦、2017年度の棋王戦と2年連続でタイトル戦に出場し、竜王戦では1組で戦う若手実力者の1人。通算でも392局指して278勝114敗、勝率.709という高勝利を誇っている。B級2組は1人が10局指し、上位2人が同1組へと昇級。降級点(今期は下位4人)2回でC級1組へと降級する。持ち時間は各6時間。
順位戦B級2組 中田宏樹八段VS中村太地王座 (携帯中継)
順位戦B級2組 藤井猛九段VS大石直嗣七段 (携帯中継)
棋王戦挑決トーナメント 森内俊之九段VS糸谷哲郎八段 (携帯中継)
棋王戦予選 船江恒平六段VS村田顕弘六段 (携帯中継)
女流王位戦第4局 里見香奈女流五冠VS渡部愛女流二段 (携帯中継)
挑戦者の渡部女流二段が2勝1敗と、タイトル奪取に王手をかけて臨む第4局。同タイトルは里見女流五冠が2015年から3期連続で保持している。渡部女流二段はタイトル戦初出場。持ち時間は各4時間。
女流王座戦二次予選 岩根忍女流三段VS山根ことみ女流初段 (携帯中継)
女流王座戦二次予選 鈴木環那女流二段VS長谷川優貴女流二段 (携帯中継)
女流王座戦二次予選 山口恵梨子女流二段VS伊奈川愛菓女流初段 (携帯中継)
6月14日(木曜日)
順位戦A級 三浦弘行九段VS阿久津主税八段 (携帯中継)
順位戦B級1組 屋敷伸之九段VS斎藤慎太郎七段 (携帯中継)
順位戦B級1組 谷川浩司九段VS郷田真隆九段 (携帯中継)
順位戦C級2組 石井健太郎五段VS高見泰地叡王 (AbemaTV・携帯中継)
棋王戦予選 片上大輔六段VS高野智史四段 (携帯中継)
新人王戦 近藤誠也五段VS斎藤明日斗四段 (携帯中継)
6月15日(金曜日)
棋聖戦一次予選 神崎健二八段VS山本真也六段 (携帯中継)
女流王座戦二次予選 本田小百合女流三段VS井道千尋女流二段 (携帯中継)
6月16日(土曜日)
棋聖戦第2局 羽生善治棋聖VS豊島将之八段 (ニコニコ生放送・AbemaTV・携帯中継)
竜王と合わせて2冠を保持する羽生棋聖と、無冠の実力者・豊島八段との第2局。6日の第1局は先手番の豊島八段が、お互い持ち時間を使い切る熱戦を制した。また4日には王位戦挑戦者決定戦でも羽生棋聖に勝利し、3日間で2度勝利し、通算の対戦成績でも豊島八段の11勝12敗と拮抗した。羽生棋聖は2008年から10期連続防衛中で、11連覇を飾るか、挑戦者となっている名人戦七番勝負で名人になると、タイトル通算100期の大偉業を達成する。持ち時間は各4時間。
6月17日(日曜日)
棋王戦予選 井上慶太九段VS都成竜馬五段 (携帯中継)
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