
大阪北部地震による壁の倒壊で9歳の女児が死亡した事故で、大阪府・高槻市の教育委員会は壁が違法建築だったとして過失を認めた。
高槻市立寿栄小学校は1974年、プールの道路側にフェンスを設置したが、その後目隠しのためブロック塀に付け替えられた。ブロック塀は高さ1.9mの基礎部分の上に、1.6mある8段のブロックが積まれたもの。この8段のブロック部分が地震で倒壊した。
建築基準法で定められているブロック塀の規格は高さ2.2m以下。しかし、今回倒壊したブロック塀は基礎部分と8段のブロックを合わせると高さ3.5mに達する。そのため、高槻市は法令違反にあたるという見解を示したが、そのほかにも問題があったのが「控え壁」がなかったこと。控え壁は、倒壊を防ぐために基礎と塀を固定する役割を果たす塀のことで、これがあることで地震が起きても倒れにくくなるという。

こうしたブロック塀倒壊による被害は過去にも起こっている。1978年の宮城県沖地震では、10人以上がブロック塀等の下敷きになり死亡。国は1981年に建築基準法を改正し、塀の高さを2.2m以下にするなど耐震基準を強化した。しかし、危険なブロック塀はまだ多く残っているといい、国も対策を急ぐ姿勢をみせている。高槻市では市内の小中学校59校を休校にし、ブロック塀などの緊急点検を行っている。
昔から危険性が認識されていたブロック塀の事故について、前気象庁長官の西出則武氏は「建築基準法が改正されて40年近く経っているので(対策が)進んでいるかと思いきや、小学校でできていないというのは非常にショック。本来、プロの施工業者が基準を守って、発注者に説明してやるべきもの。もし手抜き工事であれば重大な過失だと思う」と指摘。今後の安全確保については「学校については文部科学省が総点検するとしている。法人所有のところについても、工事業者に確認していただきたい」と述べる。

一方、歴史学者で東京大学教授の本郷和人氏は、「『国が色々言ってきて』と僕らも言ってしまうが、国にはそれなりの根拠があって、これをやらないと危ないということ。僕らがきちんと守っていかないといけない」と学校側の意識に言及。西出氏は「日本は地震国といいながらも、地域ごとに見ると頻度はそんなに高くない。そうすると、意識は時間とともに薄れていくので、薄れないように常に努力を続けることが重要」と訴えた。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)

