6月24日、『ヘルタースケルター』(2012)以来6年ぶりとなる沢尻エリカの主演映画『猫は抱くもの』の舞台挨拶が109シネマズ二子玉川で行われた。
ゲストとして劇中で主人公・沙織(沢尻)を振り回す役を1人2役で演じた柿澤勇人、アイドルのサニーズを演じた林田岬優、佐藤乃莉、末永百合恵、本作のメガホンをとった犬童一心監督が登壇。会場から割れんばかりの拍手に犬童監督は、「僕は映画が封切られてすぐ見ようという気持ちが最近あまりないんですけど、皆様には初日2日目に見に来て頂いて本当にありがたく思っています。僕も見習おうと思います」と挨拶。続く柿澤は、舞台の貴公子という紹介に対して「舞台の貴公子柿澤です。最近あまり言われないんですけど(笑)」とコメントし、ファンの笑いを誘った。
MCからの“サニーズはどんなコンセプトで作られたのか”という質問にたいして監督は、「映画の時代設定は明確にしてはいませんが、90年代のアイドルや韓国のアイドルの映像を見ながら考えました。ただ、香瑠鼓さんに振り付けを頼もうと思っていたので、彼女がいっぱい仕事をしていた頃のアイドルでいこうと思いました。益田トッシュさんに作曲をお願いしたのは、普段やらない作曲家に依頼した時の感じをやりたかったのでお願いして、ビジュアルの面も相談しながら作っていきました」とコメント。
そして、沢尻とのキスシーンについて聞かれた柿澤は、「映像でのキスシーンは初めてで、舞台の稽古でも、いつキスシーンをするのか緊張することはあるんですけど、相手は沢尻さんなので、余計に緊張しました。でも、それがバレてしまうのも嫌なので、ガッツリ行きました!」とキスシーンの裏側も聞くことが出来た。
そして、劇中のバラエティ番組で挑戦した熱湯風呂について聞かれた林田は、「まさか熱湯風呂をやると思っていなかったので、気合入れ過ぎたら転んじゃいました(笑)」と体を張った演技について語ると、監督から、実は沢尻もやりたがっていたというエピソードが披露され、観客を驚かせた。続き、印象的なサニーズの自己紹介の挨拶について林田は、「楽屋で皆でふざけながら、それぞれの自己紹介を作ろうよという話になって、色んなアイドルの自己紹介を調べて監督に発表してみたら、監督が乗り気になって採用してくれたんです!」とコメント。
監督は「いざ見てみたら良くできていて、使うかどうかは分からなかったけどとりあえず撮っておき、実際に本編でも使いました」と撮影秘話を披露した。
ここで特別ゲストとして劇中でサニーズが披露する楽曲の「ロマンス交差点」の作曲を担当した益田トッシュが登場し、「サニーズ最高だったので、すごく楽しい経験でした」と挨拶。さらに、本日のメインイベントとなるサニーズの劇中でも採用された自己紹介が、沢尻の代わりに柿澤を加えたスペシャルバージョンで披露。それぞれが台詞を決め、最後に全員で「We are サニーーズ!」とを決めると会場から大きな拍手が巻き起こった。監督から、謙遜した様子で「大きな拍手を貰うほどでもない(笑)」というツッコミが入り、更に会場を盛り上げた。
最後に監督は「観る人によって解釈が変わるように作っている所があるので、是非この映画の感想を色んな人と話して欲しい」と観客に呼びかけた。