AbemaTVの人生逆転リアリティーショウ「リアルカイジGP」は、6月24日の8時間生放送で遂に幕を閉じた。最終決戦は原作でもお馴染みEカードでのタイマン勝負。優勝者は歓喜の声を上げた一方、目の前で1億円を逃した男は涙を飲んだ。最終決戦翌日、番組は宮崎に住むその男のもとへ。惜しくも敗れてしまった心境を聞いた。
「宮崎へようこそ」。苦笑しながら呟いた男の名は、水谷健治。ルパン三世のモノマネを得意とする芸人で、そのそこそこのクオリティから番組では「そこそこルパン」のキャッチフレーズを付けられ、視聴者からの人気もそこそこあった。月収はわずか5万円。10歳になる愛娘と2人で暮らす、シングルファーザーだ。
愛車の軽自動車はドアノブが故障中。住まいの平屋は2部屋のみで家具もほぼなし。裕福とはいえなく生活だけに、是が非でも1億円を獲得したかった。「どういう顔するんだろう」。誰よりも応援してくれた娘に、優勝を逃した報告をせねばならなかった。頭を抱える水谷のもとへ、しばらくして愛娘が帰宅。水谷はしばしの沈黙の末、重い口を開いた。
「2等賞だった」。1億円はもらえない、だから生活はこのまま変わらない。水谷が申し訳なさそうに伝えると、彼女はすぐさまこう答えた。「パパがいればなんでもいい」。これを聞いて目を潤ませる水谷。「パパ頑張ったね」。愛娘のために、水谷は人生の逆転を誓った。
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