
落語家の桂歌丸さんが今月2日に亡くなってから、初めての笑点の収録が7日行われ、大喜利メンバーが歌丸さんへの思いを語った。
「これからも恩義を忘れずに思い出を忘れずに、歌丸師匠と心の中で一緒に生きていきたいと思っています。キザなセリフですけれども、『ありがとうございました』の一言しか言えません」(三遊亭円楽)
「さっきみんなで楽屋で話していたんですけれど、まだ歌丸師匠はここにいる、この楽屋にいる。そして高座にいる感じがするんですよ。亡くなったってイメージがまったくないんですよね」(三遊亭好楽)
「(メンバーとして入った時に歌丸師匠が)堂々とやりなさい。みんな大先輩だけれど堂々とやりなさい。遠慮しないでやりなさい。『大喜利はハーモニーだからね』という歌丸師匠の一言が今でも大喜利のステージに出る時には背中を押してくれています」(林家たい平)

座布団運びとして活躍している山田隆夫(61)は、容体が急変した歌丸さんの元へ駆けつけたといい、「歌丸師匠は目をつむっていたんですけれども、ふっと目を開けて僕の顔をじっとずっと見て、『山田君ありがとう。山田君ありがとう』と2回言ってくれました」とその時の様子を明かすと、「こちらこそ本当に一生懸命教わった歌丸師匠に、本当に本当にありがとうございました」と感謝の言葉を送った。

また、落語芸術協会では、副会長として歌丸さんを支えていた三遊亭小遊三(71)は、その仕事ぶりに驚いたといい、「完璧ですから、大喜利も落語も滑稽話も。僕が入った時は新作だったんですけれども、新作落語も完璧でしたし、個展に入ってからも完璧でしたし、よくあれだけの病を抱えてあれだけのことが出来るなと、ただ驚嘆ですね」とコメント。

歌丸さんの一つ年下の林家木久扇(80)は、「幕が下がった感じがしました。映像だと映画のラストになって終わって、そのドラマが見れないという感じなので、ずっといると思っていましたから、本当に心情的に不思議でしょうがないですね。いらっしゃらないことが」と公の場で初めて自身の思いを口にした。

歌丸さんと一緒に旅行に行くなど、公私ともに付き合いがあった三遊亭円楽(68)は、「歌丸師匠と二人会をやった数では私が一番だと思っていますし、うちの師匠が亡き後、本当に守ってくれたのは歌丸師匠だと思います。先輩が作ってくれたものをきちんと踏襲しながら、それをいい方向に持っていくのが、それが教えでしょ。『ちゃんと段階を踏んでみんなできちんと落語界を守っておくれよ』と、『落語家はみんな仲間なんだよ』と教えてくれたのが本当の教えでしょうね」と歌丸さんからの教えを明かした。
(AbemaTV/『AbemaNews』より)
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