「比類なき人類の悲劇にさらされている」、そう言われている国がある。東アフリカに位置するソマリアだ。1980年代以降、今も内戦が続いている。91年からは12年間も無政府状態が続き、内戦状態に追い打ちをかけるように飢饉が襲った。さらに混乱に乗じてイスラム過激組織「アル・シャバーブ」が勢力を拡大。国民は隣国に逃げ込むしかなかった。
 日本から1万kmも離れた危険な地で活動する若き日本人がいる。永井陽右さん(26)だ。活動拠点はソマリアの首都モガディシュ、ケニアとの国境の町マンデラ、そしてケニアの首都ナイロビだ。