11日放送のAbemaTV『橋下徹の即リプ!』で、自民党が提出した、参議院の国会議員を6人増やす法案を厳しく批判した。
「これ、ほんとうにひどいですよ。もともと「一票の格差」を無くすため、人口が少ない島根、鳥取、高知、徳島からそれぞれ1人ずつ代表を出すというのは多すぎるだろうと、島根と鳥取、高知と徳島を「合区」して定数を減らしていた。そこで自民党は、今まで2人当選できていたのが1人になっちゃったからと、出られなくなった人を救うためだけにこの法案を作った。野党が普通に機能していたら、とてもこんな法律は出せない。自民党は野党が弱いからいけると思って出したんだろう。僕は安倍さんの政権の方向性には賛成する部分が多いけれど、これには反対」。
今回の法案では埼玉県でも定数を増やし、トータルでは6人増えることになる。法案はすでに参議院本会議で可決しており、衆議院に送られ今国会で成立する見通しとなっている。
橋下氏は「国会議員1人あたりの予算が大体2~3億円だとすると、6人だから十数億円。確かに国の予算からしたら微々たるものかもしれないけれど、セコさにが腹立つ。大阪府議会では松井知事がリーダーシップを発揮して、定数を109から88に削減した。"それでは住民の声を救い取れなくなる"という意見もあったけれど、何の問題もない。今はインターネットでも意見を聞ことができるし、もっと技術を駆使して効率化できるはず。とにかく議員の数が多すぎる。今の半分くらいで良いと思う。この法案は誰がどう見ても最低最悪なのに、安保法制の時にはあれだけ騒いだメディアは批判しないんだろう」と首をかしげた。
また、現行の比例代表制については、「参議院はブロック制にすべきだと思っている。解散総選挙を通して、小さい選挙区で細かく、時々の民意を吸収するのが衆議院だけど、参議院には解散がなく、6年で物事を判断するんだから、東北、関東、関西、というような"ブロック"で選ぶようにすれば、別の機能を果たせると思う。今の都道府県別の選挙区のままなら、衆議院と同じことをやっているだけ」と提案した。(AbemaTV/『橋下徹の即リプ!』より)