“プロよりプロらしい”アマチュア雀士・萩原聖人が、ついに一大決心をした。7月21日、AbemaTV「麻雀駅伝2018」の3日目が終わった後に登場すると、カメラに向かってプロ雀士になることを宣言した。所属するのはプロ団体最大手の日本プロ麻雀連盟。目的は10月から開幕する麻雀「Mリーグ」への参加だ。萩原は「麻雀を人生でとてもウェイトを占める感じて打ってきた中で(Mリーグに)自分の麻雀人生をかけて、その舞台に立ちたい」と語った。俳優業との両立について、二束のわらじではなく「二足の革靴」と語った男は、これまで何度も「魅せて勝つ」を実践してきた。
10月に発足するMリーグは7つの企業がチームを持ち、1チーム3人の麻雀プロをドラフトで選択。1チームあたり80試合を行うという、これまでの麻雀界にあったリーグ戦とは全く異なるもの。サイバーエージェント・藤田晋代表取締役社長(45)が代表理事(チェアマン)、日本サッカー協会相談役の川淵三郎氏(81)が最高顧問を務め、参加企業にも一流企業が名を連ねる。そんな夢舞台に、芸能界最強とも呼ばれる雀士・萩原の血が騒がずにいられなかった。
ネット配信などが一般的になる前、テレビの地上派で放送された麻雀番組で、萩原はその勝負強さ、麻雀に対しての真剣な思いを見せ続けてきた。しかもただ勝つだけではなく、魅せて勝つ。「ミスター麻雀」と呼ばれたプロ雀士・小島武雄さん(享年82歳)がテレビ対局で役満・九蓮宝燈をアガるなど華々しく活躍したが、見るものを惹きつける雀風に2人を重ねて見るファンも少なくない。
テレビカメラを通じて、自分の生き様を見せながら麻雀を打つことに関しては、全国に数千人いるプロ雀士にも負けない自負がある。若いプロ雀士がファンを意識しない打ち筋を見せたことに憤ったこともある。目の前のアガリや勝ち負けの先にあるものを見せてこと、人の感動を得られる。そういう考えの持ち主だ。
今回のプロ宣言は、Mリーグのドラフト対象となる5団体のいずれかに属する必要があったからだ。ただ、その中で日本プロ麻雀連盟を選んだのも「とにかく厳しさがあるのが選んだ理由」と語った。全くの妥協を許さず、あえて茨の道を選ぶ。役者との両立が苦しいことも十分承知な上で、あえて「二束の革靴」を履くことにした。8月7日のドラフト会議。7チームが選択する選手の中に「萩原聖人プロ」の名前はあるか。少なくとも各チームの選考リストの中に、確かな雀力と華々しさを持った男が加わるのは間違いない。
◆プロ宣言時のコメント
萩原聖人 先日、僕が麻雀をずっと人生でとてもウェイトを占める感じで打ってきた中で、とっても夢があってわくわくする記者会見が行われました。Mリーグがこの秋から始まるということで、自分もどうしてもその舞台で自分の麻雀人生をかけて、その舞台に立ちたいと思い、ずっと僕はプロにならないでいたんですけど、このタイミングしかないと思い、日本プロ麻雀連盟さんにお世話になることになりました。連盟さんは本当に僕が好きな打ち手たちがいっぱいいるので、そこで。連盟さんを選んだのは、とにかく厳しさがあるというのが、とても大きな理由だったんです。みんなと切磋琢磨して、Mリーグも盛り上げていければと思います。もちろん麻雀も俳優も、二足の革靴をしっかり履いて、頑張っていきますのでよろしくお願いします。
森山茂和会長 萩原さんからは前から、うちの若手なんかからプロになりたいという話をいただいていたんですけど、今回Mリーグが始まるにあたって、その気持ちが強くなって。仕事は仕事として、俳優業はきちんとこなされた上で、プロの世界でも力を試したい、発揮したいということをおうかがいしました。プロ連盟の方からもお話をして、ぜひお願いしたいと。うちに来ていただきたいと、そういう話をしました。(25日の)理事会で最終的に決まるんですが、このまますっと決まると思います。ぜひMリーグの中で活躍していただきたいなと思います。
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