俳優・中村倫也 最初の本『童詩(わらべうた)』が8月1日に発売。4日、これを記念して福家書店新宿サブナード店にて、握手会およびマスコミ向けの囲み会見が行われた。

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 発売前に早くも重版が決まり、初版1万8000部に重版分1万2000部、累計発行3万部で発売日を迎えた本書は、さらに二度目の重版も決定したとのこと。大ヒットを受けて、会場には60人以上もの取材が殺到した。

 フォトセッションにて「笑顔」を要求されまくる中村。「笑ってるつもりでした」と笑顔を作るも、報道陣は「歯出してニコッと」とさらにリクエスト。中村は「歯医者さんみたいですね(笑)」とツッコミ、思わず素の笑顔を見せていた。

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 お気に入りのカットは、夜に梅の木の下で撮られたカットとのこと。「夜の梅っていうのはなかなか渋いなと。設定として『幽霊』で。生きているのか死んでいるのかという。なので自分としては木の下に埋まっている人物を演じていて。それが綺麗な写真の中で、そういう雰囲気がちゃんと残せたのかなと手応えを感じています」とその理由を説明した。

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 中村は囲い会見にて、記者の質問に丁寧に回答。『童詩』というタイトルに込めた思い、「普通」だと語るプライベートの過ごし方、さらには最近のモテ事情、結婚観についても語ってくれた。

以下、コメント全部


ーー『童詩(わらべうた)』の説明をお願いします。


中村:2013年から2018年まで5年間に定期的に世界観と人物と設定とを撮ってきたものでして、それをまとめた1冊です。

ーータイトルに込められた意味は?


中村:『童詩(わらべうた)』!写真集っぽくないといいますか、写真集でもないので、自分として出ている写真が少ないので。さっき言ったように設定として出ているので。めんどくさ~いのにしたかった。自分の考え方とか生き様が反映されるタイトルになったらいいなぁと思いました。童(わらべ)のように、童心を忘れずにいつまでも楽しく生きていたいなというのが。あと芝居というのがままごと遊びの延長のように感じることがありまして、それを見て感動してくださったりするのが、とっても贅沢な仕事だなと。なので、童遊びってところから「童」。それで、撮り溜めてきたものをまとめたものなので、アーティストさんで言うところの「ベストアルバム」、「ファースト・ベストアルバム」。そこから「詩」というものをとって、二つ組み合わせて『童詩(わらべうた)』。童謡みたいな。昔から歌い継がれている普遍的なものみたいな、そういう意味も込めました。

ーー長く愛されるといいですね。


中村:そうですね。一緒にね、棺桶に入れてもらえたらいいなって。皆さんに。

ーーかなり重くて大きいです。


中村:1kg弱あるので。寝っ転がってね(読んでください)。

ーー5年間の記録とのことですが、ご自分で見て成長を感じるところはありますか?


中村:写真で見ても、あどけなさが残っているところから一人の男に変わってきているというのが見て取れます。あと15万字のインタビューが収録されているんですけど、その言葉を見ていても20代中盤の肩肘張っているところから、だんだんいろんな経験をさせてもらって、ちょっとずつ肩の力が抜けていく様とか。また役者という仕事の一本道を歩んでいる過程のそのときどきが刻まれているので。非常に読み応えのある1冊になっているかなと思います。


ーーお気に入りのカットをこちらに選んだ理由は?


中村:梅が好きっていうのと。夜桜って言うのはよくありますけど、夜の梅っていうのはなかなか渋いなと。設定として「幽霊」で。生きているのか死んでいるのかという。なので自分としては木の下に埋まっている人物を演じていて。それが綺麗な写真の中で、そういう雰囲気がちゃんと残せたのかなと手応えを感じています。

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ーー今回もいろんな表情がおさめられていて、「カメレオン俳優」とも言われていますが、そのことについてどう感じていますか?


中村:これでも役の幅の狭まった方なんですけどね。若い頃は女装とか女形とかハリネズミ人間とかしていましたので。「人間の男」という幅になった時点で狭まっているなと思います(笑)。

ーーオファーがあった役は断らなかった?


中村:今も断らないです。スケジュールが空いてれば。

ーーどんな役でもやりたい?


中村:そうですね。やったことない役がやりたいです。知らないことを知りたいですし、それは役者としてだけじゃなく人生としても、そんな風に生きていきたいなと思います。

ーー人気の高まりを感じますか?


中村:よく街で話しかけてもらえるようになりました。ありがたいことに、「中村さんですか」と声をかけてもらう機会は増えました。でもこの前「中村みちやさんですか?」って聞かれたので、頑張んなきゃいけないなと思いました(笑)。

ーー役名で声をかけられることもありますか?


中村:一番多いのは、ウシジマくん(『闇金ウシジマくん Season3』)の時にやった「神堂さん」。あと『ホリデイラブ』のときの「渡」が多いですかね。その二つの役が怖い役だったので、恐る恐る聞いてきてくれるんですよ。彼女の中で僕のイメージは彼なんだってわかって、説得力のある芝居ができたのかなって感じれて嬉しいです。

ーー普段はどの役に近いですか?


中村:どれも自分であって自分じゃない。全部の役が(自分から)等間隔に並んでる感じです。どれも自分であって自分じゃない。普段は普通の人間です。八百屋行って肉屋行って、帰ってきて、ごはん作って、洗濯して、皿洗いして、YouTube見て寝るみたいな、普通の人間です。ニートです(笑)。

ーーお休みの日は何をされているんですか?


中村:休んでます!台詞覚えたりしなきゃいけない日もあるんですが、そうじゃなくて本当に休みの日は、朝家事して午後ゆっくりして。映画見たり本を読んだりネットしたりゲームしたり、だらだらして寝落ちするという幸せです。


ーーどんなゲームをしているんですか?


中村:「Nintendo Switch」をやってます。「ワンピース海賊無双」。無双系は何も考えないで済む。何も考えない時間って大事じゃないですか。切り替えというか脳もスイッチオフにできるので。「三国無双」も「戦国無双」も「ガンダム無双」もやってます(笑)。

ーー(笑)外にはあまり出られない?


中村:用事がないと出ないですね。こんだけ暑いですしね(笑)。

ーーハムスターの小屋の掃除とかしたり?


中村:ハムスターの小屋は1週間に1回くらいですね。


ーー見とれすぎて遅刻しそうになったこともあるとか。


中村:(笑)朝遊んでたら時間過ぎちゃったりしてます。


ーーハムスターの魅力は?


中村:やっぱり脳みそちっさいですからね。行動が見ていて(かわいい)。回し車って走るためにあるのに、横から登るんですよ。で、重力でグルンと回って落ちちゃう。俺より馬鹿だな(笑)、かわいいなって思います。

ーー先ほどスーパーに寄っているとおっしゃっていましたが、料理はどんなものを?


中村:一時期よく作っていたのはスンドゥブチゲ。調味料から、自分の好きなバランスで作って。(料理は)ストレス解消になるので。

ーー忙しい日々が続いていると思いますが、ご自分の中で一番の贅沢は?


中村:コンビニのかき氷を一気に食べる。レモンの。

ーーアウトドアでやってみたいことはありますか?


中村:30代でやってみたいことが3つあって、それが全部アウトドアなんですよ。「キャンプ」と「釣り」と「ゴルフ」。それを30代のうちにやりたいなと。でも、どれも素人がパッと行ってできるものではないので、誰かに教えてくれる人がいたらいいなって思ってます。そういう人を捕まえて30代のうちにやりたいなと。

ーー道具は揃えましたか?


中村:なにも持ってないです。買ってもらおうと思って。

ーー(笑)


中村:教えてくれる人にうまいこと甘えて買ってもらおうと思って(笑)。


ーーやっぱりそれは女性と?


中村:うーん。そうですね。自分が好きなものを一緒に楽しんでくれる人がいいですよね。


ーーモテそうですが。


中村:わからないですね。(モテているなら)もうちょっと僕の耳に届いてくれてもいいんですけど(笑)。

ーーお仕事ではモテる役を演じていますが、プライベートでは?


中村:女心はわからない。もしかしたら思ってくれている人もいるかもですけど、僕鈍感なのでわからない。自分は好きなったら言うようにしています。


ーー愛されるより愛したい?


中村:えー両方がいい(笑)。愛し愛され、甘え甘えられ。欲張りですかね、全部欲しいです。

ーーどんな人が理想ですか?


中村:うーん……落ち着いている人がいいですね。あまり家から出ない人間なので、そういう性質の人の方が合うのかなと。

ーー結婚は?


中村:自分の同年代も30過ぎて結婚する人が増えてますし。考えなきゃいけないんでしょうけど、よくわからないです。子どもが好きなので、子どもは欲しいなとは思います。それも人の子だからかわいく見えるのかなって思ったり。人生模索中です(笑)。

ーーこの後の握手会に向けて意気込みをお願いします。


中村:今日もたくさんの人が来てくださっていると思いますし、それ以上に来れずに家で思ってくれてる人もたくさんいると思うので、誠意を持っていつもありがとうという気持ちを示せたらいいなと思っています。握手会というのがいかんせん初めての経験で、どれくらい大変なのかなというのが(わからないので)最後までバテずに、皆さんに満足して帰ってもらえるように頑張りたいと思います!

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中村倫也 最初の本『童詩』 撮影:sai/ワニブックス刊

テキスト:堤茜子

写真:野原誠治

中村倫也 最初の本『童詩』 | ワニブックスオフィシャルサイト
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