【連載】大衆酒場大学・14コマ目 米シカゴで老舗パブ「MURPHY’S BLEACHERS」に出会う

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 どうも、SCOOBIE DOのオカモト”MOBY”タクヤです。7月下旬、バンドは束の間の夏休みを設け、ボクは弾丸でアメリカ・シカゴに行ってきました。目的はただひとつ、大好きなシカゴ・カブスの試合を観ること! 「なぜシカゴ?」「なぜカブス?」その疑問にお答えします。

【過去記事】

 時は1995年、ボクが大学1年の時に夏休みを利用して1ヵ月ほどアメリカ旅行をした際でした。大学の音楽サークルに入ってしまったが最後、現在に至るまでバンドでドラムを叩くことが生業になったボク。当時、お気に入りだった映画が『ブルース・ブラザーズ』です。

 そこに出てくる主人公の二人が住民票に登録していた住所、そうリグレー・フィールド! カブスの本拠地です。シカゴに立ち寄った際に「これは行かなきゃ!」と市内を走る鉄道に乗り、最寄り駅のアディスン駅を降りるといきなり目の前に現れた、“古き佳き”美しいスタジアム。

 周りの住宅街とも自然に溶け込んでいるのも印象的で、中に入ると芝生の美しい緑、土の赤、外野フェンスに繁る蔦の濃い緑もまた壮観。ボクの頭の中でバラバラにあった大好きなブラック・ミュージック、コメディ、ベースボール、そしてアメリカ、といった個々の情報が“バチッとハマッた”瞬間でした。ただその時ボクは19歳。アメリカは飲酒が21歳以上からだったので、客席でビールを飲んだり、周辺の酒場を巡ることはできませんでした。

 時を経て2013年。18年ぶりにリグレーを訪れた際に観客席でトロントから来ていた男性8人組と仲良くなり、「お前も試合が終わったら一緒に呑みに行こうぜ!」と誘われ向かったのが、センターのスコアボード裏、球場から道をたった一本隔てただけのところにある「MURPHY’S BLEACHERS」という老舗のパブでした。その日カブスは負けたものの、ビールを片手に持ったカブスファンでごった返し、老若男女が本当に仲良く酒を酌み交わしている光景を目の当たりにして、カブスと共にこの酒場にも一目惚れしてしまいました。

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 この「MURPHY’S BLEACHERS」、建物自体は1930年頃に建てられ、経営者が何度か代わり、今の名前になったのは1980年。カブスの試合がある日は試合前から試合後まで、さらに試合がない日も、カブスファンや近隣住民が集うスポーツバーとして多くの人々に愛されています。広い店内にはバーカウンターがいくつもあり、屋内はもちろんのこと、オープンエリアも広く、更には中庭、バルコニー、そして別料金を払えば、なんと屋上から試合も観戦可能!

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(▲お店は試合前から大盛況)

 日本人がイメージする“欧米のパブ”を実写化したようなお店。シカゴの地ビール「Goose Island」を片手にカブスファン同士でワイワイ盛り上がることは勿論のこと、観光がてら敵チームのファンも沢山訪れるのですが、意外にも和気あいあいとカブスファンとビールを飲み交わし、「呑みニケーション」が至るところで生まれている非常にピースフルな瞬間を目の当たりにしました。ボクはここで本当に沢山のカブスファンと仲良くなりました。

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(▲タップ ※生ビールの種類も豊富)

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(▲外でも飲める)

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(▲場所は球場から道一本隔てただけ)

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(▲Murphy'sからみたスコアボード裏)

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(▲洒落の効いた看板)

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(▲2016ワールドシリーズ第5戦の時の看板)

 今回のシカゴ旅行ではその友人たちと再会を果たし、乾杯し、カブスのことを語り、その仲間をまた紹介してくれ、更にはボクが別々で仲良くなった人々同士が仲良くなるという「呑みニケーション」数珠つなぎ状態。その中の友人の一人にカブスの映像チームで働いている職員の方もいて、今回はなんと試合中、リグレー・フィールドのビジョンにボクの名前を出してくれるという超貴重なサプライズも頂戴しました。

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(▲ビジョンに筆者の名前が!)

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(▲係員さんのチャンピオンリング)

 皆さん、万が一、シカゴに行かれる際は、是非リグレー・フィールドでカブスの試合を観て「MURPHY’S BLEACHERS」に立ち寄ってみて下さい! カブスファンが大歓迎してくれますから!

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P.S. 今回の対戦相手はアリゾナ・ダイヤモンドバックス。6月にボクは別の仕事で平野佳寿投手やチームメイトを取材する、という貴重な機会を設けて頂きました。ライトスタンドで練習していた平野佳寿選手がボクに気付いてくれてうれしかったです。

【参考】

Murphy’s BLEACHERS

https://murphysbleachers.com/

Goose Island(日本語サイト)

http://www.gooseisland.jp/

MOBY、記者体験リポート(Dバックス編その1)

https://full-count.jp/2018/07/01/post144660/

■文・写真/オカモト “MOBY” タクヤ(Scoobie Do)

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