
(アイドルにも容赦はしないディーノの地獄門を食らっていくアプガ(プロレス)のメンバーたち)
“歌って踊って闘える”をスローガンにアイドルとプロレスの同時進行で活動するアップアップガールズ(プロレス)が、念願のTOKYO IDOL FESTIVAL(TIF)出演を果たした。
世界最大のアイドルフェスと言われるTIF。今年も8月3日から5日の3日間にわたって開催され、アプガ(プロレス)は当初、5日のライブ出演が決まっていた。
そこに追加で決まったのが、3日のSMILE GARDENにおけるDDT路上プロレスへの参戦だ。ヒカリ、ミウ、ラク、ヒナノのメンバー4人はアイドルとしてのライブより先に、プロレスラーとしてTIFに登場することに。
アプガ(プロレス)の出番は、15:45からの2試合目。「エニウェアフォールマッチ的な何か」というボンヤリした試合形式で行なわれたのは、大石真翔&ハイパーミサヲ&上福ゆきvs男色ディーノ&ラク&ヒカリ&ヒナノ&ミウvs高木三四郎&佐保明梨&鍛治島彩&吉川茉優&中川千尋&佐々木ほのかの3WAYマッチだ。

(佐保、中川、佐々木の合体空手攻撃が炸裂)
佐保はアプガ(仮)、鍛冶島と吉川、中川、佐々木はアプガ(2)のメンバー。つまりレスラーでも何でもないアイドルなのだが、何食わぬ様子でマッチメイクに入っているのがTIFならではであり、それが可能なのはDDTだからこそかもしれない。
観客=アイドルファンに囲まれた芝生スペースでのバトルに、佐保たちもしっかり参加。佐保は空手黒帯であり、「破壊王」、「黒帯先輩」というニックネームも持つ。ライブでバット折り(2本)や氷柱割りを披露したことも。

(ミウが得意のカナディアンバックブリーカーを決める場面も)
さらにアプガ(2)に加入したばかりの中川と佐々木も空手経験者。7月の「アプガフェス」では3人での演武を披露してもいる。中川、佐々木の加入に「空手の相談にものってあげたい」、「私も負けてられない。黒帯先輩として先に進みたい」とテンションが上がっていた佐保。この路上プロレスは「アプガ(空手)」実戦投入の場としてうってつけだったのだろう。
3人は鍛冶島が奏でる鼻リコーダーを合図に大石を取り囲み、空手の型から裏拳のトリプル攻撃。
これで大石がダメージを負ったものの、試合は終わらず。乱戦の中、ディーノは持ち込んだハシゴに登ると生尻をむき出しにして「地獄門」のセットに入る。
要はディーノの肛門に顔面を叩きつけられる拷問技だ。今回、その犠牲になったのはアプガ(プロレス)だった。最後までディフェンス、というより嫌がっていたラクも、ハイパミ&上福に捕らえられ「あきらめろ」の声に愕然としながら地獄門に吸い込まれていった。
念願のTIFにもかかわらず、顔面を肛門に押し付けられてノックアウト状態となったアプガ(プロレス)。しかし見方によっては「アイドルとしての大舞台を前にDDTの洗礼を受けた。通過儀礼を済ませた」ということでもある。これで名実ともに一人前、かもしれない。
試合は最終的に、ディーノが大石を男色ドライバーで沈めて3カウント。試合後はアプガ勢が揃ってガッツポーズを決めた。アプガファミリー(ファンの呼称)としては、アプガ(空手)の次なる出番にも期待したいところだ。

(アイドル界随一の“戦闘集団”として存在感を発揮しまくったアプガ各グループの面々)
そして5日、TIFでのアプガ(プロレス)初ライブではメンバーのミウが感激のあまり泣き出す場面も。8月3日に路上プロレスで地獄門の餌食となり、4日は東京女子プロレスの大会、そして5日にTIFのライブ。かなりの振り幅かつハードワークではあるが、彼女たちにしか味わえない夏だということは間違いない。
文・橋本宗洋
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