WWEでレスラーとして活躍、現在は俳優として人気を高めているデイヴ・バウティスタ(バティスタ)の主演作『ブッシュウィック-武装都市-』が、8月11日から新宿シネマカリテ他にて全国順次公開となる。

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(バウティスタが、いわゆる“筋肉アクション”とは一線を画す演技を披露)

(C)2016 STUPE PRODUCTIONS LLC.

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で主人公チームの一員を演じ、迫力あるアクションに加えコメディのセンスも披露したバウティスタ。その続編や『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』はもちろん、近年は『007 スペクター』、『ブレードランナー2049』と、役の大小を問わず話題作に出演してきた。

この『ブッシュウィック』も、ジャンルに当てはめるとするなら“サバイバルアクション”なのだが、かなりひねりの効いた作りになっている。女性主人公ルーシー(ブリタニー・スノウ)が地下鉄の駅を出た瞬間、地元ニューヨークの街ブッシュウィックが戦場と化しており、訳も分からず銃弾の中を生き抜いていく。そこで出会った元軍人・スチューブを演じるのがバウティスタだ。

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(レスラー枠というよりプレゼン枠か? ササダンゴが映画の魅力とサバイバル術を語る!)

作品は長回し&移動撮影の連続で構成。主人公と目線を限りなく合わせることで、崩壊した街に放り込まれた恐怖と不安、緊張感を巧みに演出している。バウティスタ演じるスチューブは元軍人なのだが、いわゆる的な無敵の特殊部隊ではない。アクションはタックルからマウントポジション、パウンドを落として関節を極めにいくMMAスタイル。パワフルでゴツゴツとした、殴った拳の痛みも伝わる闘い方になっている。

中盤で明かされる事態の真相はかなり破天荒にも思えるが、それは今のアメリカ社会の反映でもあるのだろう。本作が製作された2016年は、アメリカ大統領選挙が行なわれた年でもある。

どこを取っても「普通の娯楽映画では終わらせたくない」という野心を感じさせる映画であり、そこにバウティスタの企画選び、そのセンスを感じることもできるはずだ。

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監督:ジョナサン・ミロ、カリー・マーニオン

出演:デイヴ・バウティスタ ブリタニー・スノウ

2017年/アメリカ/カラー/5.1ch/94分

(C)2016 STUPE PRODUCTIONS LLC.

ちなみに初日となる8月11日には、上映館シネマカリテでイベントを開催。ミリタリー系アイドル正田美里とスーパー・ササダンゴ・マシンが映画と“サバイバル”をテーマにトークを展開する予定だ(12:10開始)。

マッチョなプロレスラーがいくらでもいる中で、あえてのササダンゴ。作品のみならず、日本での宣伝も野心的かつひねりが効いていると言わざるを得ない。

文・橋本宗洋

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