9日午後、自民党の石破茂・衆議院議員(水月会会長)が記者会見を開き、自民党総裁選への出馬を正式に表明した。次の総裁選をめぐっては、野田聖子総務相も出馬に意欲を見せているが、正式な出馬表明は石破氏が初めてとなる。
先月、宏池会(岸田派)の岸田文雄会長が立候補を見送り安倍晋三総裁の3選を支持する考えを示したほか、多くの派閥が安倍支持に回ると見られている中での出馬表明となった石破氏。会見では人口減少により財政・社会保障を維持できなくなる懸念、世代間・地域間の格差の固定化への懸念、安全保障、経済状況の変化への懸念を"日本国の危機"と位置づけ、「過去の遺産にすがり、次の時代に負担を先送りするような政治であってはならない。日本の設計図を書換えなければならない。そのためには政治が国民のみなさまに誠実で、謙虚で、正直に、勇気を持って真実を語る姿勢が必要だ。そして国民のみなさまがその語りかけに対し、納得、共感、信頼を寄せていただかなければ実現はできない」と訴えた。
また、内閣人事局のあり方の見直しも含む「官邸の信頼回復」、若手議員が提言を踏まえた「国会の信頼回復」、地方と中央の役割を再検討する「行政の信頼回復」からなる「100日プラン」を年内に作成、「早急に実行に移す」と表明した。
自民党総裁選は9月7日に告示され、20日に投開票が行われる予定となっている。