『夜は短し歩けよ乙女』『有頂天家族』など、数々のベストセラー作品を持つ森見登美彦の『ペンギン・ハイウェイ』(角川文庫刊)。少年の一夏の成長を独特の世界観で瑞々しく描き、多くのファンに支持され続けている作品が、気鋭のアニメーションスタジオ・スタジオコロリドにより、この夏、アニメーション映画として生まれ変わる。
先日、カナダ・モントリオールで開催されたファンタジア国際映画祭にて、最優秀アニメーション賞にあたる“今敏賞”の長編部門を受賞するなど、この夏の大本命として各方面から熱い視線が向けられている本作が、いよいよ17日(金)に公開を迎えることとなる。
そしてこの度、公開を前に一足早く作品を鑑賞した各界の著名人から、本作へのコメントが到着した。
今回コメントを寄せたのは、『ハチミツとクローバー』『3月のライオン』など自身の作品も多数映画化されている漫画家・羽海野チカや、プロバレーボール選手として国内外から注目を集め、東京オリンピックでの活躍も期待される石川祐希選手。さらにWBA世界ミドル級チャンピオンでロンドンオリンピック金メダリストの村田諒太選手、女優の本上まなみ、漫画家・エッセイストのゆるりまい、東大クイズ王の伊沢拓司、そしてスタジオコロリドの前作・『台風のノルダ』で主題歌を担当した元Galileo Galilei、現在はBird Bear Hare and Fishでボーカル・ギターを務める尾崎雄貴という、さまざまなジャンルで活躍する著名人たちだ。各分野で人気を誇る、そうそうたる顔ぶれが、小学4年生の少年・アオヤマ君の瞳を通して描かれるひと夏の青春と冒険に感動の声を寄せている。
コメント
羽海野チカ(漫画家)
夏の青過ぎる空をバックに「少年!」と呼びかける
少し低い声のおねえさんの声で始まる大冒険
「きっと解いてみせる」と
どこまでも諦めずにノート片手に突っ走るアオヤマくんの姿に惹き込まれた時
夏の嵐の中、未来の彼の美しい背中が見えたような気がした
ゆるりまい(漫画家・エッセイスト)
子供の頃を思い出すような情景。でもそこから繰り広げられる物語は奇想天外で、ワクワクもするけど、胸がぎゅーっと締め付けられる思いもあって、とうとう最後は泣いてしまった。アオヤマ君、絶対夢を叶えるんだよ。
石川祐希(プロバレーボール選手)
アオヤマくんと同じ小学4年生のとき、僕はバレーボールを始めました。彼の姿はどこか自分と重なるところがあって、大好きなことに熱中することの素晴らしさや、チャレンジの先にある新しい出会いや発見は、きっと誰にとってもかけがえのない経験になるのだと、この映画を観て改めて教えてもらった気がします。
村田諒太(WBA世界ミドル級チャンピオン/ロンドンオリンピック・ボクシングミドル級金メダリスト)
ペンギンハイウェイという意味が、ペンギンが海から陸に上がる時に決まって辿るルートだということです。ですので、映画の副題として、小学校四年生の子供が、大人になるにつれて必ず経験すること(ペンギンハイウェイ)という意味があるのではないかと思いました。子供から大人になる時に通った道、友情、愛、希望、少しの恐怖、大人になり、忘れた気持ちを思い出させてくれました。また、子供の探求心、好奇心を刺激してくれる内容になっていますので、ぜひご家族の皆様で、ご覧ください!
本上まなみ(女優)
森見さんの小説の中でも特に思い入れの強い作品がアニメーション化されて嬉しいです。原作で丁寧に描かれていた人と人との繋がりが、この映画でも豊かに表現されています。子どもたちのイノセントな物語をぜひ満喫してください。
尾崎雄貴(Bird Bear Hare and Fish / warbear)
立体的で奥行きのある、シャドーボックスのようなアニメーションに驚きました。背景の細かい小物などにもリアリティーがあり、気づけば画面の中に意識が入り込み、キャラクターと一緒に気温や湿度、質感までも感じてしまいました。休日に誰かと2人で、軽やかな気分で観たい作品です。
伊沢拓司(東大生クイズ王)
少年時代の全能感と、その先に立ちはだかる無力感。迷いの中でそれでも真実へと立ち向かうアオヤマ君と、何よりそれを助け続ける大人たちの真摯さに、熱いものが戻ってきました。
性別・年齢を問わず、多くの人を魅了するこの夏必見の青春ファンタジー映画『ペンギン・ハイウェイ』は、8月17日(金)より全国ロードショーとなる。
(C)2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会