女優の菅井きんさんが10日、心不全のため亡くなっていたことが分かった。92歳だった。
 菅井さんは、1947年『林檎園日記』で初舞台を踏み、1951年『風にそよぐ葦』で映画デビュー。2010年に亡くなった藤田まことさん主演の「必殺」シリーズでは姑役を熱演した。1984年に公開された映画『お葬式』では日本アカデミー賞助演女優賞を受賞するなど、映画やドラマには欠かせない名脇役として人気を博していた。
 2010年に自宅で転倒し、大腿骨を骨折して以降、女優業を事実上引退していた菅井さん。所属事務所によると、通夜密葬は近親者のみで済ませており、忍ぶ会などは予定していないという。