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 『宮廷女官 チャングムの誓い』、『イ・サン』など、実在の人物の生涯にフィクションを織り込んだ波乱万丈の物語を手がけてきた韓国時代劇の巨匠イ・ビョンフン監督。そんなイ監督が朝鮮第21代王・英祖を生んだ淑嬪崔氏にスポットを当てたドラマが『トンイ』だ。

 朝鮮第19代王・粛宗が国を治めていた17世紀後半。賎民たちの秘密組織である剣契の首領だった父と兄に先立たれた少女トンイ(ハン・ヒョジュ)は、ふたりの汚名を晴らしたいという思いを心に秘め、宮中の音楽を担当する掌楽院の奴婢として働いていきながら、事件のカギを握る人物を捜していた。ある日、宮廷の外で偶然、粛宗(チ・ジニ)と知り合った彼女は、王が身分を明かさなかったことから彼を役人の一人と信じ、親しく言葉を交わすようになる。一方、宮廷内での権力争いの中心人物である粛宗の側室オクチョン(イ・ソヨン)もトンイの才能を認め、後宮を取り締まる監察部の女官になれるように口添えする。

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 ドラマ『イ・サン』の中で、名優イ・スンジェが貫禄たっぷりに演じていた朝鮮第21代王・英祖。『トンイ』ではこの英祖の母である淑嬪崔氏が、奴婢から宮女、さらには王の側室へとステップアップしていく姿が生き生きと描かれていく。淑嬪崔氏は宮中に入るまでの記録が残っていないためドラマのために作られた設定も多く、“トンイ”という名前も創作とのことだが、その分、宮中のあちこちを駆け回る、彼女の自由奔放な活躍が楽しめる。トンイを演じているのは、前年の『華麗なる遺産』で注目され、本作に抜擢されたハン・ヒョジュ。掌楽院の楽器演奏者たちに可愛がられながら天真爛漫な笑顔を見せていた彼女が、徐々に威厳を増し、引き締まった顔つきとなっていくのを見ていると、トンイというキャラクターと俳優ハン・ヒョジュの成長がぴったりと重なっていたことがよくわかる。

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 そんな彼女の人生を大きく変える粛宗を演じるのは、『宮廷女官 チャングムの誓い』で主人公を支え続ける文官に扮していたチ・ジニ。臣下たちが対立する宮廷内での々しい姿とは対照的に、自分が王だと知らないトンイの前で「平凡な男」としてふるまう彼が見せるユーモラスな言動が楽しい。さらに、ドラマ『春のワルツ』でハン・ヒョジュと共に初々しい姿を見せていたイ・ソヨンが、“朝鮮三大悪女”のひとりとして知られ、『チャン・オクチョン』という名のドラマなども作られてきたオクチョンに扮し、美しくも激しいキャラクターになりきっている。

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 そのほか、『華麗なる遺産』にも出演していたペ・スビンが子どもの頃からトンイを見守ってきたチョンス役、『屋根部屋のプリンス』のチョン・ユミが監察部の先輩チョンイム役で登場。さらに、『太陽を抱く月』でヒロインの少女時代、『雲が描いた月明かり』でヒロインを演じたキム・ユジョンが少女時代のおてんばなトンイを、なんとも愛らしく演じているのにも注目だ。『トンイ』は9月5日(水)よりAbemaTV【韓流・華流チャンネル】にて放送。

テキスト:佐藤結

トンイ 第1話 | 無料のインターネットテレビはAbemaTV(アベマTV)
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出演者は、ハン・ヒョジュ、チ・ジニ、イ・ソヒョン…です。
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