7月の名古屋場所後に始まった長~い夏の巡業ロードが8月26日にエンド・マークを打ったら、翌27日には九月場所の番付が早々に発表。大相撲界は一気に秋に衣替え。いよいよ9月9日の初日に向けて突っ走っていく!

 新しい番付では、先場所優勝の御嶽海が2場所連続の関脇に。先場所は西の関脇で、今場所は東の関脇になった。西より東の方が上、なのが番付の見方だ。御嶽海は大関昇進への期待が高まる。

 注目は新入幕の隆の勝! 所属する千賀ノ浦部屋のツイッター・アカウントはセンスある言葉&写真使いで相撲ファンに大好評だが、そこでいつも最上のスマイルを見せ、スー女たちには「おにぎりくん」のニックネームで愛される隆の勝、今年になってぐっと重さと強さを見せるようになり、このおにぎりはそうそう簡単には転がらない!

 十両に目を向けると、今場所は4人が再十両に。幕下から十両に上がるのは熾烈な戦いがあり、一旦十両から幕下に下がると、なかなか戻ってくるのは難しいというのは相撲界の定説だが、今回は一気にそれが4人。猛者たちの相撲に注目したい。中でも、元小結の常幸龍は一昨年の膝の手術後に三段目まで落ちていた。一時はもう戻るのは難しいのかもしれない?とファンの間でもため息がこぼれていたのがド根性の復活劇で、嬉し涙がこぼれそうだ!

 ところで、番付発表の日というと相撲部屋のSNSなどでは、幕下以下の若い力士たちが番付表をお世話になってる方々へ発送する姿が見られる。床にぺたんと座り込み、日ごろは激しく相撲を取る彼らが、せっせと事務作業。

 早朝6時に相撲協会から受け取った番付表を部屋に運び入れ、どの部屋もだいたい5~600枚ぐらいから、多い部屋では1万枚以上、番付表を後援会やお世話になってる方、友人やご近所の方などに送る。

 とはいえ、番付表はただのランキング表じゃなく、誕生した江戸時代からずっと現在の形で、一番下の左端には「千穐万歳大々叶(せんしゅうばんざいだいだいかのう)」と相撲界の末永い繁栄を祈る祝詞が書かれている。力士たちにとって大切なもので、もらった方も「縁起物」としてありがたい。

 なので、どの部屋でも丁寧に折る。折る、折る、ひたすら折る。あまりおしゃべりなどもせず、みな、黙々と折っていくんだとか。折り方は部屋によって違い、角を綺麗にそろえて順に三つ折りするところもあれば、蛇腹状になっていたり、それもまた部屋の伝統だ。

 また部屋が配る番付表には、国技館に売っている番付表(1枚55円)とは違って、部屋の名前や、親方の名前、関取の名前などの名前のハンコがそれぞれ押される。その関取が東の番付ならハンコは右側に、西の番付なら左側になる。横綱ともなると、ハンコを4000枚もペタンペタン押すそうで、ゴム印も瞬く間に消耗しちゃいそうだ。

 さらに番付表は横の長さがビミョー。二つ折りすると定型郵便の封筒には頭が出ちゃう大きさで、両国で相撲小物を扱うお店「高はし」で売っている「番付封筒」で送る。 なんと、相撲界のならわしは封筒にもあった!

 ちなみに番付表は郵送でも買うことが出来る(http://sumo.kk-rtp.co.jp/)。部屋に貼れば大相撲気分も俄然、盛り上がるのだ。【和田静香】

(C)AbemaTV

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