映画『億男』(10月19日公開)の完成披露試写会が9月20日、東京国際フォーラムホールAにて行われ、佐藤健、高橋一生、黒木華、池田エライザ、沢尻エリカ、北村一輝、藤原竜也、大友啓史監督が登壇。「ラッキーだった出来事」を聞かれた佐藤が、NHKの連続テレビ小説『半分、青い。』と、TBS系ドラマ『義母と娘のブルース』に対する評価を挙げ、「棚からぼた餅」と謙遜する一幕があった。

川村元気の同名ベストセラー小説を実写映画化した本作。佐藤健演じる主人公・一男は、借金を抱え家族もバラバラな中、起死回生とばかりに宝くじ3億円が当選。しかし、高橋一生扮する大学時代の親友・九十九が、一男の3億円を持って失踪してしまう。個性的な億万長者たちと一男が向き合い、お金とは?幸せとは?という問いに対する答えを探し出す姿を描く、新感覚のマネーエンターテインメント作品だ。

舞台挨拶では、宝くじ3億円が当選するという映画のストーリーにちなみ、今まで経験したラッキーだった出来事、またはアンラッキーだった出来事を、登壇者が発表。佐藤は「一番最近ラッキーだなと思ったことなんですけど」と切り出し、「今、NHKの朝ドラとTBSのドラマを同じ時期にやらせてもらっているんですね。そうすると何が起こるかというと、役柄が違うっていうだけで、謎の評価をもらえるんです」とコメント。
続けて「僕らからすると当たり前で、たまたま同じ時期にやっているだけ。棚からぼた餅的な評価をされて、これはラッキーだなと思いました」と、謙虚な姿勢を貫いた。

その後話を振られた北村は「僕、財布拾ったんですよ」と一言。MCから「それをどうされたんですか?」と質問が飛ぶと、「僕、持っているんですよ。自分のだったんです」と真顔で答え、会場の笑いを誘った。初めは自分の財布と気づかず「ラッキー」と思ったそうが、後に自分のものだと判明。落としてから1日経過していたが、中身も無事だったとのこと。北村は改めて「ラッキーでした」と幸運を噛み締めていた。

また、本作で佐藤と初共演を果たした高橋が「今回の健くんは本当に滑稽ですよ」と、佐藤の役柄について語る一幕も。高橋が「今までに見たことのない健くんを見ていただけると思います。これだけ華のある人が、かわいらしく困っている感じ」と見どころをアピールすると、佐藤本人も「ダサ面白いがテーマでした。こいつどうしようもないなって、笑いながら見守っていただけたら嬉しいです」とうなずいた。
しかし、一男の妻役を演じ、共演シーンも多かったという黒木が「もう、ダサ面白いですよ」と声を大にすると、佐藤は「妻に言われるとちょっとショック」と苦笑いを浮かべていた。

舞台挨拶終了後には、佐藤と高橋の顔が印刷された特製紙幣が舞う中、フォトセッションを実施。最後に佐藤は「お金がテーマの映画をつくろうとした結果、人間について描いていました。この映画は、それぞれ皆さんが持ち帰って、『自分だったらどうなんだろう』ということを、グルグル考えてもらうようなタイプの映画だと思います。『3億円あったら何に使いますか?』とよく聞かれて、一度もしっくりした答えを出すことできなかったんですけど、この映画で一男が出した答えは、個人的に大好きです」と作品への想いを語り、舞台挨拶を締めくくった。













テキスト:水野梨香
写真:野原誠治
この記事の画像一覧
