「今夜は歴史的な日だ。我々の国、我々の国民、我々が愛する憲法にとって、素晴らしい勝利が、会ったばかりの皆さんの前に立っている。数時間前に上院がブレット・カバノー氏を最高裁判事に承認した」。そうアピールしたトランプ大統領だが、性暴力の疑惑が持たれるカバノー氏の最高裁判事就任に、またもアメリカ世論が分断されている。
 カバノー氏には、最初に声を上げた大学教授のクリスティーン・フォード氏の他、2人の女性から告発されている。フォード氏は高校生だった36年前の1982年に参加したパーティーで、酒に酔っていたカバノー氏に無理矢理身体を触られたとし、「カバノー氏と友人に押し倒され、服を脱がされそうになった。2人は暴行しようとしながら酔って笑っていた。今も閉所恐怖症などのトラウマがある。口を塞がれ息ができず殺されるかと思った」と証言している。また同級生だったという女性は「1983~84年、寮のパーティーで下半身を露出し、顔に押し付けてきた」、別の女性は「82年ごろ、ホームパーティーで集団暴行された、カバノー氏も居合わせた」と主張している。