10月11日、シンガポールで開催されるONE WARRIOR SERIESで、椿飛鳥がプロデビュー戦を迎える。
![「格闘代理戦争」番外篇!青木真也推薦選手、椿飛鳥がONE WARRIOR SERIESでプロデビュー](https://times-abema.ismcdn.jp/mwimgs/a/5/724w/img_a5f33795fa08b129e7b228b794678c12419690.jpg)
(プロデビュー戦をいきなり海外で迎えることになった椿)
椿は今年、ONE ChampionshipのONE WARRIOR SERIES参加をかけたトライアウトに合格。またAbemaTVのリアリティ番組「格闘代理戦争」には青木真也推薦選手として出場。敗れはしたが青木との熱く軽妙なやりとりと、実力の片鱗を見せて知名度を上げた。
そして今回、プロデビュー戦となるONE WARRIOR SERIES シンガポール大会で対戦するANVAR AMIRLIはキャリア7戦全勝という強豪。昨年まで一アマチュア選手だった椿が迎えた激動の1年について、試合を前に語ってもらった。
――今回はONE WARRIOR SERIES参戦、プロデビューという形になります。
椿 僕は1月のONE WARRIOE SERIES(以下OWS)のトライアウトに参加して、そこで合格していたので試合が決まりました。でもプロ戦績がないの僕だけなんですよね。他に合格したのは澤田龍人選手とか江藤公洋選手とか、プロで活躍してる人ばっかりで(苦笑)。
――逆に言えば、その中の一人として合格したわけですよね。
椿 よく受けましたよね(笑)。トライアウトを受けてたのがプロばっかりで、会場のTRIBE TOKYO MMAのドア開けた瞬間に「あ!」って(笑)。
――「強い人ばっかだろ!」と。
椿 マジかよって思いましたね(笑)。でもラッキーだったのは、シチュエーションスパー(状況を限定して行なうスパーリング)でわりといい動きができて。壁際でシングル(片足タックル)取られての展開だったんですけど。
――そこは得意だった?
椿 確かに苦手ではなかったですね。練習でもよくやってるシチュエーションだったので。
――そこから本当に激動ですよね。「格闘代理戦争」で青木真也推薦選手にもなり。
椿 大学時代の終わりに、全日本アマ修斗で優勝できるかどうかで道を決めようと思ってたんですよ。優勝できたらプロの道に行こうって。それで就職活動せずに練習して。それも無謀ですけど、いま考えてみたら。
――そういう意味ではラッキーでありつつ、自分でチャレンジした結果でもあるわけですね。青木選手との関係はどこから?
椿 最初はここ(インストラクターをしているトイカツ道場)ですね。最初は雑談っていうか「キックやってるの?」「MMAやってます」「どの団体?」「この前、ONEのトライアウトに受かりまして」みたいな。青木さん「俺もONEだよ」って。「もちろん存じ上げてます!」みたいな(笑)。あと「プロレス見たことある?」とも聞かれましたね。僕は見たことなくて。UFC見て始めた世代なので。そんな話をしてたら「65.8kgに落とせるか?」「適性階級です」「よし、じゃあ俺と格闘代理戦争やろう」って。そこで連絡先交換してっていう。
――「格闘代理戦争」の反響はいかがでしたか?
椿 やっぱり凄いですね。
――SNSのフォロワーが一気に増えたり。
椿 増えましたし、応援してくれる人がいたり。前は実際の知り合い、友だちからしかフォローされてなかったですから。
――今の状況は、学生時代に望んでいた感じではあるわけですよね。
椿 むしろできすぎですよね。やっぱり知名度って、なかなか上がらないものだと思うんですよ。でも僕の場合は、運よく番組で知名度を先に上げてもらったので。それに最初、考えてた目標は、大学を出て3年で修斗のベルトを獲って、25歳から海外にって思い描いてたんですけど。そこも前倒しというか。
――日本の団体でプロの試合を経験しないでOWSですもんね。番組での試合は残念な結果に終わってしまいましたが、青木選手との練習、かけてもらった言葉で印象的だったものはありますか?
椿 テクニック的なこともいくつか教えてもらったんですけど、それよりも青木さんは「自分で考えなさい」っていうスタンスなんですよ。番組中もそうですし今もよく連絡いただいて話すんですけど、いつも言われるのは「よく考えてやらなきゃダメだよ」と。それは練習とか技術だけじゃなくてキャリアの積み方もだし、全部だし、逆算もしていかないとって。
――逆算というのは「何年後にこうなっていたいから、今これをやる」という。
椿 そうですね。青木さんからは「26歳までに格闘技で生計立てられなかったら、考えたほうがいい」って言われました。今年23なんで、あと3年。そういう意味でも、今回の試合で勝たないとなって。