19日、東京・TOHOシネマズ日比谷にて映画『億男』の初日舞台挨拶が行われ、佐藤健、高橋一生、黒木華、池田エライザ、沢尻エリカ、北村一輝、藤原竜也、大友啓史監督が登壇。黒木が佐藤と共演する際に決めているという意外なルールを明かした。

同作で佐藤が演じたのは3000万円の借金を抱え、宝くじの配当金3億円を学生時代の親友に持ち逃げされてしまう男・一男。黒木は一男の別居中の妻・万左子を演じている。佐藤と黒木は2015年に放送されたドラマ「天皇の料理番」でも夫婦役を演じていた。
イベントの冒頭、今回の役作りについて「芝居をするというアプローチではなく、生活しているところを切り取ってもらえたら嬉しいなというようなのぞみ方をしていた」と語った佐藤。「パーティーのシーンでは、家からシャンパン持って行って本当に飲んでいた。その次の日はお金を持ち逃げされて、(二日酔いのような状態なまま)あたふたするシーンだったので、そのまま飲みに行って朝まで飲んで、メイクもせずに現場に入ったりしていました。夫婦喧嘩のシーンも、寝ないでイライラしてるんだろうなーと思いながら(演じていた)。生活がにじみ出たらいいなというような、一男との向き合い方をしていました」と撮影期間を振り返った。

その後のトークセッションにて、MCから「現場で1番印象的だったこと」を聞かれた登壇者たち。佐藤、高橋に続いて、3番目に当たった黒木だったが、撮影期間が短かったため「うーん……」と答えに困った様子。すると佐藤から「考える時間あったやん!」「そんな真面目に聞いてたん?」とツッコミ。黒木は「聞いてました(笑)」と笑顔見せ、「でも……娘(役との共演)ですかね。娘をあやしていると、あふれんばかりに母性が(湧いてきました)」とコメント。

さらに「健さんとしかご一緒してなくて、でも(佐藤は)基本疲れてらっしゃったので。わたし、健さんに会うたびに絶対『今日もかっこいいですね』って言おうと決めているんですけど、今回は肌ツヤが……とか思いながら、心配していました」と、佐藤と共演時の意外なルールをさらりと告白。
これに佐藤は「いつも言ってくれるのは、かっこいいと思ってるから言ってくれるんじゃなくて決めてるからなんだね(笑)」とショックを受けた様子。黒木は「もちろんかっこいいと思ってるから言ってるんです(笑)。こんな顔に生まれてこれたらな~といつも思ってるんですけど」とフォロー。続けて「でも(佐藤が)『生活を』っておっしゃってたから、メイク場所に行くと、(ぐだーっとした動きをして)こういう感じでいるんです。だから、心配でした」と当時の佐藤の枯れっぷりを説明。「そのときも『かっこいいですね』と声をかけていたんですか?」とMCから聞かれると、黒木は「そのときはあんまり言ってなかったと思う。だってツヤが……(笑)」と正直に回答。佐藤も「違った?やっぱり(笑)」と納得していた。


写真:野原誠治
テキスト:堤茜子