麻雀界が10月1日に開幕したプロリーグ「Mリーグ」で新たなステージへと進む中、バーチャルの世界でも新たな麻雀による戦いが始まろうとしている。バーチャルYouTuber(VTuber)たちによる、オンライン麻雀リーグ「Vポス Virtual麻雀リーグ」が10月28日から開幕する。参加するのは、全員VTuber。人間同士がリアルの牌・卓で対戦するか、ネット麻雀で対戦するか語っている間に、なんと仮想空間の存在であるVTuber同士が、ネット麻雀で戦うというから驚きだ。運営スタッフでもあり、今大会の参加者でもあるVTuber・神代せつなに、大会について聞いた。
-今回企画された「Virtual麻雀リーグ」発足のきっかけはなんですか。
実は過去3回に渡ってVTuber麻雀大会は行われていました。形式はさまざまでしたが、そこで知り合った麻雀を打てるVTuberさんが集まる場所がありまして、その中には(オンライン麻雀・天鳳の)鳳凰卓レベルで打てる人もいたので、これはもっといろいろな方に見てもらいたいな、と。
その中で今回の運営の1人であるみずと(@mizuto140)が、私(@VRSetsuna)や永岑イツカ(@ItsukaNagamine)を呼び出し、リーグをやろうと言ってくれたのがスタートです。そして、サイトデザインとしてうさみみのノア(@v_noah_r)を招集しました。同じ時期にMリーグが発足したのもきっかけになりましたね。
運営ではルールやサイトのデザインを決めたり、参加者の募集をしたりしています。それからスポンサーとのやりとりとか。スポンサーさんは個人で、1口5000円なんですが、中には5万円もしてくれた方もいますよ。
-昨年ごろから一気にブレイクした感のあるVTuberですが、その規模や「麻雀とVTuber」について教えてください。
VTuberの数としては5000人ぐらいいて、アクティブに活動されているのはその中の1000~2000人くらいでしょうか。キズナアイさんや電脳少女シロさんといった人気の方々は、全体の1~2%といった感じです。私、神代せつなは、今年の2月ごろから活動を始めました。
VTuberの中で、麻雀をLIVE配信する方は非常に多いですね。主に視聴者さん参加型として、交流を深める目的で行っているのをよく見かけます。麻雀動画の制作については、きすさん(@Kitsune_Project)の初心者向け動画が、VTuber界初にしてとても分かりやすいものになっています。また「.LIVE」のアイドル部である夜桜たまさん(@yozakuratama)も解説動画を作っています。こちらは本人の人気もあって約4万回、再生されています。
-「Virtual麻雀リーグ」対局、配信等はどういった形で行われるのですか。
対局にはオンライン麻雀の「天鳳」を使用します。対局のマッチングは通話アプリの「Discord」で行います。配信に関しては、運営が実際に行われている対局をLIVE配信で実況解説したり、牌譜検討を動画にしたり、ブログでの観戦記なども計画しています。また、参加者自身でも配信が可能です。
-現在の選手の応募状況を教えてください。
10月22日現在、230人のエントリーを頂いております。
-「Virtual麻雀リーグ」はどういった発展を目指していくのですか。
Mリーグ発足やVTuberのメディア露出を受けて、これからは視聴者さんの目も肥えてくると思います。プロリーグよりも身近にいる、私たちがそういう期待に応えられるよう質の高いリーグでありたいと思います。またその中で麻雀が強いVTuberさんが目立っていけるよう応援していきたいと考えています。
2回目以降は、参加者のリーグを分けて行う予定で、麻雀のレベルが高いVTuberも集まってきてくれればと思っています。先日、参加予定の方から、天鳳で八段が出ました。VTuberになってからのアカウントです。実力としてそういう方もいます。
-10月1日にはリアルの世界で、プロリーグ「Mリーグ」が開幕しました。何か参考にしている点などありますか。
何試合か観戦していて、レベルが高いのももちろんですが、実況・解説がとても盛り上げてくれるので、すごくすごく楽しく拝見させていただいています。画面作りや実況の仕方などぜひ参考にさせてもらいたい内容ばかりです。またリーグ発足会見でもあった麻雀の健全化、これはわたし自身が「咲-Saki-」というマンガから麻雀に入ったこともあり、とても共感出来ることでした。私たちもネット麻雀を使って、競技麻雀としての魅力を少しでもお伝え出来ればと思います!…一番参考にしたのは「VMリーグ」という略称です(笑)