プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2018」10月26日の2回戦が行われ、KONAMI麻雀格闘倶楽部の佐々木寿人(連盟)が同日の1回戦に続く2連勝を飾った。初トップの勢いそのままに、目まぐるしく攻防が入れ替わる約30分の電撃戦で見事に“光速トップ”を獲得した。
対局者は起家からKONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)。1回戦で1着の佐々木と2着の魚谷がそのまま連投を任されることになった。
試合は序盤から激しいアガリの応酬となり、局ごとに点棒が動き回る展開に。そんな中、佐々木はトップ目で迎えた東4局で5巡目にカンチャン待ちのリーチをかけた。終盤までもつれたものの、1回戦の余勢がまだ残っているかのような強い引きを見せてハイテイ牌で華麗にツモアガリ。リーチ・ツモ・ハイテイ・タンヤオ・ドラ2の跳満で1万2000点を加点して、混戦から頭ひとつ抜け出した。
しかし1度の跳満くらいでは逃げ切れないのがMリーグの厳しさだ。南1局、佐々木は白鳥から満貫を直撃されて8000点を失う。さらに南2局では魚谷の跳満ツモが炸裂し、ラス目から一気にまくられて2着に後退。そして南3局、今度は園田のダブルリーチ(Mリーグ初)に魚谷が放銃と、大きく点数を伸ばす選手が現れないまま、かろうじて佐々木のトップ目でオーラスに突入した。
南4局まで親の連荘はゼロ。佐々木が派手な役満で勝負を決めた1回戦とは一転して、4人全員が2万点台でトップの可能性を残していた。勝負を決める重要な局面で、ドラの南2枚を含む対子系の配牌を得た佐々木は“攻めダルマ”らしい積極的な麻雀で活路を見出す。序盤、七対子のイーシャンテンから南と九万を立て続けにポン。警戒されることを厭わない光速の仕掛けで他家に先んじて跳満のテンパイを作り上げると、白鳥がこの手に放銃。ダブ南・ドラ4で1万2000点を加点して、大激戦にピリオドを打った。
短く濃密な半荘を制した佐々木は、1回戦に続く2連勝に「ようやく目が覚めてきた」と堂々の覚醒宣言。KONAMI麻雀格闘倶楽部のチームメイト・前原雄大(連盟)とのミーティングで「バカみたいに攻める」と決めていたことを明かし、南1局での白鳥への満貫放銃も「自分らしい放銃」とむしろ前向きに捉えていたという。
超攻撃型チームのKONAMI麻雀格闘倶楽部のモットーは「きちんとアガって、きちんと放銃」。佐々木の2連勝をもってしても最下位脱出には至っていないものの、チーム名通り激しく格闘する姿でファンの熱い支持を集めている。26日の2試合だけで一気に約150ポイントのマイナスを返済した攻撃力がさらに爆発すれば、「優勝争いもまったく諦めていない」という佐々木の言葉の信憑性は増していくことになるだろう。
【2回戦結果】
1着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)4万1900点/+61.9
2着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)2万4800点/▲5.2
2着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)2万4800点/▲5.2
4着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)8500点/▲51.5
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
【10月26日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS +192.4(20/80)
2位 U-NEXT Pirates +156.5(20/80)
3位 EX風林火山 +7.3(18/80)
4位 セガサミーフェニックス ▲2.5(16/80)
5位 赤坂ドリブンズ ▲31.0(18/80)
6位 TEAM雷電 ▲77.1(16/80)
7位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲245.6(20/80)
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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