プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2018」11月13日の2回戦で、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)が開幕戦以来、自身4勝目、チーム8勝目となるトップを取り、この日の1回戦でラスだったチームのマイナスポイントを帳消しにした。
対局者は起家から赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)、セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)と茅森のみ連投となった。
“魔法”と称される鳴きを駆使する園田は、Mリーガーで唯一のサラリーマンプロ雀士だ。前日までに9戦を戦い個人スコアは4位で+92.6。解説のU-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)いわく「ここまで園田は成績がいいんですが、リーチの成功率はすごく低い。いい待ちまでは作るんですけど、めくり負けているのが続いているんです。それでもこの好成績」と園田にしか出来ない鳴きとアガリを見所として挙げていた。
東1局2本場、園田は黒沢の先制リーチ後に追っかけリーチを敢行。リーチ・ツモ・平和・赤2・ドラで1万2000点(+300点、供託2000点)をアガって波に乗った。さらに東2局でもリーチ・ツモ・平和・ドラ1で5200点を加点し、トップ目に立って南場へ。
南2局では武器である“魔法の鳴き”を披露。親の茅森から二万をチーして、最終的には二万の単騎待ちに構え、タンヤオ1000点をアガった。この単騎待ち選択の意図は「茅森さんからリーチと言われた時に備えて、現物待ちとなる二万待ちにしておきたかった」というが、解説の小林も「この待ちはかなり読みスジから外れるんですよね」と攻守にすぐれた判断に感嘆していた。
勝利者インタビューでは、リポーター・松本圭世から開幕初日以降、登板がすべて2戦目となっていることを聞かれると「昼間は会社員をやっているので、仕事脳から麻雀脳に切り替える時間が必要なため」と8時以降に開始される2戦目からの登板が多い理由を明かした。
魔法の鳴きもさることながら、この日はめくり合いでも勝利し、リーチ成功率は100%。夜8時にサラリーマンから「魔法使い」に変身した園田は、Mリーガーとしての仕事を完璧にやり遂げ、個人スコアも+147.3で3位に浮上。「個人3位は嬉しいんですけど、通過点のひとつですし、チームのポイントこそがすべて」と1回戦でラスを引き、落ち込んでいたチームメイトの鈴木たろう(協会)を気遣った。
総合ランキングでは、セガサミーフェニックス4位、赤坂ドリブンズ5位と入れ替わり。その他チームに順位変動は無かったが、首位・渋谷ABEMASが62.7ポイントを減らしたため、ますます目が離せなくなってきた。【福山純生(雀聖アワー)】
【2回戦結果】
1着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)3万4700点/+54.7
2着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)3万2900点/+12.9
3着 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)1万7900点/▲22.1
4着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)1万4500点/▲45.5
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
【11月13日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS +195.0(30/80)
2位 U-NEXT Pirates +192.3(30/80)
3位 EX風林火山 +168.6(28/80)
4位 セガサミーフェニックス ▲73.9(30/80)
5位 赤坂ドリブンズ ▲77.8(30/80)
6位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲173.4(32/80)
7位 TEAM雷電 ▲230.8(28/80)
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
(C)AbemaTV