毎年恒例の東京女子プロレス「イッテンヨン」(1月4日)後楽園ホール大会に、強力なカードが追加された。
(WWE女子トーナメントに参戦するなど海外での評価も高い里村。この一戦もすでに話題を呼んでいる)
すでに山下実優vs伊藤麻希のタイトルマッチが決まっているが、11月15日の会見では“筋肉アイドル”才木玲佳の試合が発表に。その相手は、センダイガールズプロレスリングの里村明衣子だ。
“女子プロレス界の横綱”とも呼ばれる里村は実力、実績、存在感などすべてにおいて超一流。今年は女子選手として初めて、DDTの頂点に位置するKO-D無差別級王座を獲得した。男子団体のチャンピオンになっても違和感がないほどの実力者、それが里村だ。
一度は東京女子のシングル王者になった才木にとっても、今回はキャリア最大の試練にしてチャンス。レスラーとしてさらに成長するため、所属するアイドルユニットCheer1卒業を決めたタイミングでの里村戦実現に「これはゴールではなくスタート。私にとっては登竜門になると思います。池の鯉から大きな竜になれるかどうかがかかっている」と意気込みを語った。また「キャリアからくる技術では及ばなくても、気持ちの部分では負けたくない。私のプロレスに対する覚悟とプロレスLOVEを全力でぶつけたい」とも。
一方、里村も「才木選手のことは3年前くらいからチェックしてました。何から何までプロだと思います。女性がこれだけの筋肉をつけるには本当に努力が必要ですから」と才木を高く評価している。
昨年8月以来の参戦となる東京女子プロレスについても「前回は(対戦した)山下しか目に入らなかったですけど、そこからいろんな選手が出てきた。今回は才木選手と初めての対戦で、センダイガールズの選手と当てたらどうなるかというイメージも出てくると思います。そうなると(東京女子は)ライバル団体として危ない存在になってきますね」と、かなり意識しているようだ。
さらに里村は「新しい女子プロレス界の伝説が始まる気がします」とまで。それだけ才木に期待しているし、対戦に燃えているということだろう。それはつまり“遠慮なし”の激突になるということでもある。里村曰く「私はいつでも里村明衣子そのままでリングに上がりますから」。
1.4後楽園のメインで対戦する山下と伊藤は里村との対戦経験があるだけに、才木には「vs里村」の内容で2人を超えたい、1.4後楽園で最大のインパクトを残したいという思いも強いようだ。
「イッテンヨンのメインは才木vs里村だったと言われる試合にしたい」
そう語る才木が問われているのは、もちろん「どこまでできるか」ではない。
文・橋本宗洋