11月17日ジャカルタで開催された、アジア最強の格闘技団体「ONE Championship WARRIOR’S DREAM」に参戦した鈴木隼人がポングシリ・ミートサティートとの対戦で1R1本勝ちで勝利、来年3月に開催されるONE日本大会でのストロー級タイトル戦挑戦に向けアピールした。
ここまで2連勝とONEのストロー級戦線の中で、元王者内藤のび太に次ぐ挑戦者有力候補として注目を集める鈴木。しかも現在の王者ジョシュア・パシオに勝利していることから、次期挑戦者候補当確のためにも重要な試合という位置づけだ。対する若きムエタイ・ファイター・ミートサティートは、22歳の新鋭ながらMMA戦績10戦9勝7KOと高い勝率を誇る。特に打撃戦では鈴木の苦戦が予想される強豪である。
試合開始とともに、プレッシャーをかける鈴木に対し軽快なステップをみせるミートサティートだが、早々と鈴木がタックルで片足を取る。ミートサティートもテイクダウンを嫌い、打撃で鈴木を振り払おうとするが、粘り強くケージ際でテイクダウンに成功。相手が上になられるのを嫌いうしろを向くと、今度はすばやくバックに入り、腕固めかリアネイキドチョークをとる攻防から完全にフェイスロックぎみに決まり一本勝ち。
試合後に鈴木は「パッションロックを決めてやろうと思いましたが、やはり自分の必殺技のバックチョークになってしまいました。」とコメント。寝技での攻防については「相手が手首をディフェンスしてきたときに右手で手首を持って相手の手を背中の方にまわしてパッションロックを決めようとしたときに、反対の手がアゴの下が空いていたので、一瞬で片方だけ入れて、それからはいつも通りねじ込みました。」と詳細に解説した。
さらに鈴木はマイクを取り「パッションロックはパシオとのタイトル戦まで取っておきますので、僕に3月の日本大会でパシオ選手とタイトルマッチをやらせてください！」と現王者パシオの得意技で倒すという「掟破り」宣言とともに、3月ONE日本大会での挑戦に向けて力強くアピールした。
鈴木のこれまでの戦績だが、現王者パシオとの初戦に1本勝ち後、2戦目のアレックス・シウバに敗れMMA20戦目で初の敗北を喫したものの、その後はヤゴ・ブライアン、ロビン・カタラン、ミートサティートとタイプの違う対戦相手にいずれも1本勝ちしている。
成長著しい若き王者パシオも華々しい戦績の中で、2つの敗北が内藤のび太と鈴木と2人の日本人ということや、唯一リベンジを果たしていない鈴木隼人を日本大会で倒し絶対王者へ…というシナリオも揃っている。やらない理由が見つからない位のONEストロー級タイトル戦が日本で実現なるか、非常に楽しみである。
