プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2018」11月19日の2回戦で、KONAMI麻雀格闘倶楽部のエース、佐々木寿人(連盟)がオーラスで鮮やかな逆転トップを決め、個人ではリーグトップとなる自身5勝目、チーム通算9勝目を挙げた。
対局者は起家から赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(協会)、U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)、EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)で鈴木と佐々木が連投する対局となった。
1戦目でラスを喰らっていた佐々木だが、逆境をものともしないエースたる姿勢を貫いた。
東1局、佐々木は七対子で親番・鈴木の先制リーチに追っかけリーチを敢行するも流局。東2局2本場では4連勝を狙う鈴木が6000オールを決める中、嵐が過ぎ去るのを待っている佐々木ではなかった。
東2局3本場、河には2索が2枚、中が1枚切れている状態から、嵐に立ち向かうかのごとく2索と中のシャンポンリーチを敢行。「片アガリのシャンポンでも割とリーチを打つことは多くて、中狙いだし、2索1枚切れぐらいの気持ちでリーチにいきました」と圧巻のポジティブ思考でリーチ・一発・ツモ・中・赤・ドラ3で倍満1万6000点(+900点)に仕上げ、反撃を開始した。
さらに南3局1本場では、滝沢から先制リーチを受けながらトイトイで粘り、3900点(+300点、供託1000点)を加点しトップ目に立った。しかし南3局2本場で鈴木が満貫を決め、2着目に後退。鈴木と5100点差でオーラス南4局を迎えた佐々木は、ダブルリーチのチャンスがある配牌をもらったが「ダブリー・ツモでも届かない」と打点を意識した手組に向かい6巡目にテンパイ。そしてリーチ・一発・ツモ・赤2で8000点をアガって再々逆転で5勝目を奪取した。
解説の渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)も「1戦目ラスでもへこたれない、寿人さんらしい1着でしたね」と絶賛。視聴者も「やっぱり寿人には華があるな」「あのリーチは出来ないわ。すごい破壊力」「いやあ面白かった。さすがエースだ」と大接戦を制したエースの戦いぶりを讃えた。さらには、その強さから「魔王」という言葉が何度も飛び交った。連投でチームに17.7ポイントを加算した佐々木。個人スコアでも▲11.8とプラス域を射程圏内に捉え、試合のなかった6位・TEAM雷電とは28.4ポイント差まで詰め寄った。
総合ランキングではEX風林火山の首位は変わらずも、赤坂ドリブンズが2位、渋谷ABEMASが3位と入れ替わり。各チーム全80試合中30試合以上を消化し、ますます混戦の様相を呈してきた。【福山純生(雀聖アワー)】
【2回戦結果】
1着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)4万3000点/+63.0
2着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(協会)3万8100点/+18.1
3着 EX風林火山・滝沢和典(連盟)1万8000点/▲22.0
4着 U-NEXT Pirates・石橋伸洋(最高位戦)900点/▲59.1
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
【11月19日終了時点での成績】
1位 EX風林火山 +214.9(32/80)
2位 赤坂ドリブンズ +141.7(34/80)
3位 渋谷ABEMAS +114.1(32/80)
4位 U-NEXT Pirates ▲6.9(36/80)
5位 セガサミーフェニックス ▲41.2(32/80)
6位 TEAM雷電 ▲197.1(30/80)
7位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲225.5(36/80)
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。