トップレベルの麻雀プロの技は、時として見る人に恐怖に近い驚きを与えることがあるようだ。11月18日に放送されたAbemaTVの麻雀ニュース番組「熱闘!Mリーグ」で、芸人最強雀士と呼ばれるインスタントジョンソン・じゃいが、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)の鳴きを紹介。その読みの深さ、瞬時に見せた牌さばきに、スタジオ内が驚きの声に包まれた。
じゃいが注目したのは、11月13日の2回戦に出てきたシーン。南2局でトップ目に立っていた園田は、8巡目で7索をチーしてタンヤオのみのテンパイを入れた。このまま八万で待ち続けるかと思われたが、その2巡後、茅森から出た二万をチーして、二万待ちのテンパイへと変更した。二・三・四万とメンツが完成したところから二万を鳴いての二万待ち。最終的には自ら二万を引き込みツモアガリしたが、じゃいは「ここにMリーガーの技があります」と語り始めた。
説明はこうだ。「二万は茅森の現物。茅森からリーチが来た時に(他家の)松本や黒沢から二万が出る可能性が高くなる」と、アガリ率が高まる可能性を指摘した。さらに「二万を持っておくと、茅森からリーチが入った時に危険牌を持ってきても(二万を切って)テンパイを維持できる。八万待ちのままだと、危険牌を持ってきた瞬間に手が詰んでしまう」と、防御面でもレベルの高い鳴きだったと解説した。
プロの至高の技は、鳴きを入れる準備段階からできていた。通常の並びであれば、マンズを二・三・四・八と順に並べるところだが、早々に二・五万が出た場合に、相手に手牌を悟られずに鳴けるように、並びを三・四・八・二と変えていた。「(二・三・四・八の)形から鳴くと、百戦錬磨のMリーガーに二万待ちと読まれてしまう。(三・四・八・二の)形だと、鳴いてから八万を切った場合、マンズ待ちはないだろうと思われる」と、さりげなく牌の並びを変えた直後にチーした園田のさばきにも注目。「園田は二・五万が出たら鳴くことを、この時点で決めていたということです。これがMリーグのテクニックです」と話し終えると、共演者からは「怖いぐらい」と、その高すぎるレベルに驚きの声が挙がっていた。
園田はMリーグの中でも鳴きの名手として知られ、その打ち回しから「魔法使い」「ウィザード」といった異名がついている。
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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