![2020年に世界初“ゼロ金利で迎える”大不況? 世界経済の“未来予想図”は](https://times-abema.ismcdn.jp/mwimgs/0/b/724w/img_0bc91d803dd2bf24401aafef9cdf245a238471.jpg)
東西冷戦の終結に貢献したアメリカのブッシュ元大統領の国葬が5日、ワシントンで執り行われた。トランプ氏ら歴代の大統領も参列し、長男のブッシュ元大統領は思い出を語った。棺は春に亡くなった故バーバラ夫人の隣に埋葬される。
ブッシュ元大統領の国葬が行われたこの日の前日、NYダウは799ドル安と大きく値を下げていた。5日は追悼日のため市場は休みとなったが、「6日以降、マーケットが荒れる可能性がある」とテレビ朝日元アメリカ総局長の名村晃一氏は話す。
「ブッシュ元大統領の国葬までは静かにしておこうということを、マーケットはエチケットとしていた。ただ、経済からすると休んで良かったのかどうかという状況。1日の米中首脳会談で貿易戦争を休戦しよう、良かったねとなったところ、4日に799ドル安。休戦の効果はもはやなく、これからが怖いところ」
2009年以降、9年に渡って強気相場を続けてきたNYダウ。今年に入って乱高下する場面が見られるが、名村氏によると「景気が悪くなる前の兆しがいくつか見られている」という。
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「10月以降の動きはいかにも激しくて、景気が後退局面に入ってくるというのは皆なんとなく感じている。ここのところ景気が悪くなる前の兆しがいくつかみられていて、例えば運輸関係の株価が下がるとか、米国債の3年物と5年物の利回りが逆転するような状況に陥っている。1975年以降、不況になる前に必ず起きていたことがいま起きつつある」
そんな中、2019年に「経済低迷」、2020年に「大不況」の可能性を指摘する名村氏。2020年に控えている米大統領選挙や米中貿易戦争の行末を危惧するが、それ以上の要因が「ゼロ金利の副作用」だという。名村氏は「リーマンショック以降の大不況で、世界的に金利を下げてきた。アメリカも含めて“ゼロ金利”状態にしてなんとか経済を支えてきた。アメリカは景気が良くなってゼロ金利を脱したが、ヨーロッパは依然ゼロ金利で、日本に至ってはマイナス金利。そういう状態で景気が悪くなると何が起こるか。景気が悪い時に金利を下げて、良い時に金利を上げる政府の調整弁が効かなくなる。量的緩和といった手がないわけではないが、歴史上やったことのない下支えをすることになる。これがゼロ金利の副作用」だとし、何が起こるかわからない“大”不況の可能性を示唆した。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)