時間を見つけては校内を歩き回り、生徒に声をかけて笑顔にさせる。大阪府茨木市立三島中学校の磯村昌宏校長(56)は、普通の校長先生とは少し違う。
 磯村校長、実は第9回「社会人落語日本一決定戦」で173人の頂点に立ったアマチュア落語の名人で、「喜怒屋哀楽」という高座名を持つ。この「社会人落語日本一決定戦」では、教育現場をネタにした「宿題」という演目を披露した。これは審査員長も務めた桂文枝さんが作った演目で、「子どもに教えるくだりは迫力があった」との評価を受けた。「当時、桂文枝師匠は上方落語協会会長だった。そういう方からお褒めの言葉をいただけるなんてなかなかない。舞い上がるような気持ちだった」。