広瀬章人八段（31）が12月12日から、羽生善治竜王（48）との竜王戦七番勝負第6局に臨む。第5局を終えて2勝3敗とあとがなくなった広瀬八段は11日に取材に応じると、羽生竜王が防衛を果たせばタイトル通算100期の大記録を達成するだけに「周りの方が（タイトル100期を）期待しているような雰囲気もあるので、プレッシャーは感じています」と語りながらも、初の竜王位獲得に向けて、まずはフルセットまで持ち込み将棋を指す意気込みだ。
今回のシリーズは、開幕前から大きな注目を集めていた。羽生竜王が防衛すればタイトル通算100期、失冠すれば27年ぶりの“無冠”と、いずれにしても将棋界の大ニュースとなるからだ。ここまでの5戦で2勝3敗となっているが「内容的には0勝5敗でもおかしくないようなところもあったので、まだ番勝負が続いていることに、運を感じているといったところです」と謙虚に語ったが第3、4局では終盤での粘りが逆転勝ちを呼び込んだ。
周囲に「タイトル100期」の雰囲気が漂うとはいえ、自分のタイトル奪取を逃すわけにはいかない。第6局は先手番だが「先手番だから有利というわけでもないと思う。どこかで必ず想定していたところから外れると思うので、盤上の一手一手でミスをしないようにという思いが強いです。カド番ですが、フルセットまで見たいという人もいると思いますので、明日から頑張りたいと思います」と、決意を新たにしていた。
対局は12日の午前9時から開始。持ち時間は各8時間の2日制。AbemaTVではこの対局を終了まで生中継する。
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