アメリカのイラン制裁に違反した疑いがあるとしてカナダで逮捕され、アメリカへの身柄引き渡しまで保釈が認められたファーウェイの孟晩舟副会長。AbemaTV『けやきヒルズ』では、孟副会長の逮捕後初めてファーウェイの日本法人本社を取材した。
東京・千代田区にあるファーウェイの日本法人本社。法人が入る超高層ビルにはファーウェイを示す看板などはなく、フロアに上がってようやく企業のロゴが目に入る。現在、孟副会長の逮捕で関連企業などからの問い合わせも倍増しているという。
![副会長逮捕後のファーウェイ日本法人を独自取材](https://times-abema.ismcdn.jp/mwimgs/8/9/724w/img_89dae90deb300a1334cb16d454888a5c162933.jpg)
受付の横には「Hua Wave(ファーウェイブ)」という名前の広報誌が並び、『けやきヒルズ』では企業情報が書かれた複数の資料を入手した。パンフレットには今回逮捕された孟副会長や、その父親で創業者の任正非CEOの姿も。広報担当者によると、任氏が来日した際、椿山荘でセットされた会食に行かず、1人でラーメンを食べに行くなど自由な面もあるという。ファーウェイの日本法人は2005年に設立され、現在従業員は950人(中国人50%、日本人50%)。2017年度の納税額は60億円を超える。
![副会長逮捕後のファーウェイ日本法人を独自取材](https://times-abema.ismcdn.jp/mwimgs/e/5/724w/img_e54e028564ac3d051820e68b37aac74a260440.jpg)
![副会長逮捕後のファーウェイ日本法人を独自取材](https://times-abema.ismcdn.jp/mwimgs/e/1/724w/img_e1507fba5a8db6620486c55d4cc2b4bf183137.jpg)
日本法人の本社で目を引いたのは、エントランス入ってすぐの壁に飾られている写真。ファーウェイの企業としての姿勢を表すものということで、コンゴの川で漁をする男性の写真に「戦略的チャンスに力を集中させよ」、ソウルオリンピックの金メダリスト、アメリカのフローレンス・ジョイナー選手の写真に「一瞬の輝きに一生を懸ける」、“神の粒子”と呼ばれるヒッグス粒子の探索実験を続けている欧州合同原子核研究機構の写真に「『神の粒子』の大発見の陰に幾歳月のたゆまぬ努力が」といったメッセージが添えられている。
![副会長逮捕後のファーウェイ日本法人を独自取材](https://times-abema.ismcdn.jp/mwimgs/1/3/724w/img_13d33d592fe10e787dea3e6596f81790178856.jpg)
孟副会長も保釈後の12日、同様のメッセージを写真に込めて発信。「私はファーウェイを誇りに思います。祖国を誇りに思います」という言葉とともに、傷だらけのバレリーナの足の写真を掲載した。この写真はファーウェイが2015年、企業アイデンティティを訴えるためにキャンペーンで使用したもので、「偉大な背後は全て苦難」と美しい姿にはたゆまぬ努力が必要だという意味が込められているという。
![副会長逮捕後のファーウェイ日本法人を独自取材](https://times-abema.ismcdn.jp/mwimgs/9/9/724w/img_99af0498eba0cbf2736cfd0df40ed020132374.jpg)
取材に対応してくれた日本法人の広報は、孟副会長の逮捕に関する質問に対し「中国本社の出すステートメントをそのままお答えする以外はない」とコメント。一方、ソフトバンクが基地局の切り替えを示唆したことについては「当社としては、正式に何も通達されていないので、粛々と対応していくしかない」としている。
また、日本政府が「悪意ある機能が組み込まれた機器を調達しない」として、実質的なファーウェイ、ZTEの排除とみられる方針を示したことについては、「私たちが名指しされたわけではないので、排除されるのを前提としたコメントはない。170カ国でビジネス展開し、情報を公開しても何も出ていない」とした。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)