2018年の最終戦となったプロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2018」12月21日の2回戦では、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)が自身8勝目、チーム19勝目を挙げ、個人もチームも首位で平成最後の師走を締めた。
対局者は起家から渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)、セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)、EX風林火山・滝沢和典(連盟)と全チーム、選手が入れ替わっての対戦となった。
入場からいきなり目を引いたのは、ヘアスタイルをリーゼントにして対局に臨んだ園田だった。「年の瀬で最後の対局なんで気合を入れてきました」とMリーガー21人の中で唯一のサラリーマン選手“Mリーマン”のイメチェンぶりには「横浜銀蝿か」「ビーバップ園田」「サイヤ人意識」「ダマで倍満クラスの髪型」「男の勲章」と視聴者コメントが沸きに沸いた。
東1局1本場、ドラ8筒。園田は3巡目に「苦しいところを無理に残すよりも、受け入れの広さを優先」とドラ8筒を含むペンチャンターツを外した。「これは面白い打ち方ですね。ペン7筒を払う打ち手はなかなかいない」と解説のU-NEXT Pirates・石橋伸洋(最高位戦)も感心する中、9巡目に役なし赤で6索カンチャン待ちのテンパイが入るもリーチはせず。13巡目に8索カンチャン待ちに変化したところでリーチを宣言。
これをリーチ・ツモ・赤で5200点(+300点、供託1000点)に仕上げ、解説の石橋も「園田オリジナルというアガリでしたね」と打点よりもアガリやすさに重き置き、かつ山読みの精度が光った打ち筋に舌を巻いた。
さらに東3局1本場で8000点(+300点、供託1000点)、東4局でも3900点を加点し、4万点台のトップ目で南場へ。南1局で倍満をアガった滝沢に猛追されるものの、南4局1本場では1巡目から速攻仕掛け。追いすがる滝沢にテンパイすら入れさせない電光石火のスピードで逃げ切り、自身8勝目を奪取した。
Mリーグ最高顧問を務める川淵三郎氏が「健康で健全なスポーツとしての麻雀を、Mリーグを通じて日本全国に広めていきます」と開幕宣言した10月1日。その記念すべき開幕戦で初トップをものにした園田は、2018年のラスト対局もトップで締めた。
個人スコアも+344.1ポイントまで積み上げての首位堅守。赤坂ドリブンズはリーグ最多となる19勝目を挙げたことで、チームポイントを+316.8とし、12月4日以来となる首位に返り咲いた。
営業成績が優秀なMリーマンは、個人もチームも首位で新年を迎えられる喜びを噛み締めながらも「麻雀を知らない方は、Mリーグを知らない方もたくさんいて、そういう人たちにもMリーグのことが届くように、これからも頑張っていかなければならない」と“広報活動”にも力を入れていくつもりだ。
これで2018年の全日程が終了。2019年は1月7日に再開する。【福山純生(雀聖アワー)】
【2回戦結果】
1着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)4万点/+60.0
2着 EX風林火山・滝沢和典(連盟)3万点/+10.0
3着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)1万7300点/▲22.7
4着 セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)1万2700点/▲47.3
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
【12月21日終了時点での成績】
1位 赤坂ドリブンズ +316.8(56/80)
2位 EX風林火山 +199.2(54/80)
3位 TEAM雷電 +6.6(56/80)
4位 渋谷ABEMAS ▲83.5(56/80)
5位 U-NEXT Pirates ▲123.3(54/80)
6位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲141.8(56/80)
7位 セガサミーフェニックス▲174.0(52/80)
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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