大みそかのフロイド・メイウェザーとの大一番に向け、天心は米ネバダ州ラスベガスでのボクシング修行を実施した。
拠点となったのは日本でデビューし、今や世界に名を轟かせる3階級制覇王者ホルヘ・リナレスのジム。天心のミット打ちの相手を務めたのは、リナレスを12歳のときから指導してきたベテラントレーナーのホルヘ・ゼルバだ。
数々の名チャンピオンを育て上げた名伯楽ゼルバは、「天心はボクサーじゃないのに、これだけの実力があるのに驚いた。まさにオリンピックレベルだ」と“神童”を高く評価し、「ボクサーの道へ進むのも不可能なことではない」と太鼓判を押す。
「パンチのパワーも確実にあるし、打ち込むスピードもすごく速い」「左右に動く軽いフットワークはかなりの機敏さが感じられたよ」と、打撃やフットワークについて分析しつつ「試合までにまだまだ成長するよ」と明言した。
試合展開については「メイウェザーは世界的に有名なボクサーだが、天心のように若くてハングリー精神あふれる挑戦者との試合経験はないだろう。天心はスピードもパワーも持っている。おそらくダメージを与えるチャンスはあるはずだ」と天心の活躍を予想する。
「今はとてもワクワクしてるんだ」と語るゼルバは「メイウェザーはディフェンスを得意とする選手だから、天心にはその対応策を教えていく。とにかく覚えるのが抜群に早いから、メイウェザーにパンチが届く日もそう遠くはないね」と自信をみせた。