『君の名前で僕を呼んで』で一躍映画ファンに名を知らしめたルカ・グァダニーノ監督の最新作『サスペリア』が1月25日(金)に公開。本作に出演するオスカー俳優ティルダ・スウィントンより25年来の盟友であるルカ・グァダニーノ監督についてコメントが公開された。

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 イタリアン・ホラーの巨匠ダリオ・アルジェント監督の伝説のホラー映画『サスペリア』(77)をグァダニーノ監督が再構築した本作は、1977年のベルリンを舞台に、世界に有名な舞踏団”マルコス・ダンス・カンパニー”に巣食う禁断の秘密を描く。夢と希望を胸にアメリカのボストンからベルリンにやってきた新人ダンサーのスージー・バニヨン(ダコタ・ジョンソン)は、初のオーディションでカリスマ振付師のマダム・ブラン(ティルダ・スウィントン)の目に止まり、瞬く間に重要な演目のセンターへ抜擢されることになるが、同時に彼女の周りでは不可解な出来事が頻発し、舞踏団から次々とダンサーたちが失踪を遂げるのだった。

 本作でマダム・ブランを演じるのは、オスカー俳優のティルダ・スウィントン。彼女とルカ・グァダニーノ監督は、監督デビュー作品『The Protagonists』(99)に始まり、『ミラノ、愛に生きる』(09)、『胸騒ぎのシチリア』(15)と数々の作品でタッグを組んできた盟友である。25年もの間、グァダニーノ監督と友情を築いてきたスウィントンは「私たちは、本当に親しい間柄で、話し始めたら止まらないくらいなの」と言うほど気が合うらしく、グァダニーノ監督が映画監督を目指し始めた頃から長年抱いていた『サスペリア』の再構築についても「もう覚えている限りずっと、私はルカと『サスペリア』のことを話し合って計画してきたの」と語る。「彼は、若い頃にダリオ版の『サスペリア』を見た時から、この計画が頭にあった。私の方が年上ではあったけれど、それでも、まだ学生だった。『サスペリア』に対してこんなにも直観的に反応した人は、ルカが初めてよ。この企画は、私たちの関係や映画制作者同士としての話し合いの中で不可欠なものだったわ」。

 伝説のホラー映画と呼ばれる本作は、もちろん過去に他の監督がリメイクするという話が度々持ち上がっていた。しかし念願のリメイク権を獲得し、並並ならぬ情熱を注いで『サスペリア』を新たなトラウマ映画として蘇らせたグァダニーノ監督について、スウィントンは「この企画の話が再び浮上することを常に願っていたので、実際にこの映画を作ることができて本当に嬉しかったわ。実際ルカが監督するかどうかわからない時期が随分長く続いたから、最終的に彼がメガホンをとることになって、良かったと思っている。それに、これで正しかったと思うわ」と話す。

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 「偉大な友人と一緒に仕事ができることほど、幸せなことはないわ。その勢いを、仕事に取り入れることができるんだから」と語るスウィントンは本作において、実はマダム・ブランだけでなく、特殊メイクで82歳の男性に変身し、ルッツ・エバースドルフ名義で演じたクレンペラー博士を含む3役を1人で演じている。クレンペラー博士の撮影シーンではなんと共演した俳優も、撮影中はまさかティルダ・スウィントンが演じていることに気づかなかったというエピソードまであるほどだ。「もう過去に通過したような古いジェスチャーやアイディアを提案した場合、親しい友人なら、「いや、もっと上を目指せるはずよ」と簡単に言うことができる。そうやって常にお互いの背中を押し合いながら、可能性を広げながら、転がり続けるの」と話すスウィントンの言葉からも、グァダニーノ監督と彼女がお互いに良い影響を与えながら作品を作り続けていることは明確だ。ルカ・グァダニーノ監督をはじめとした才能溢れるスタッフと、ティルダ・スウィントン、主演を務めるダコタ・ジョンソン、クロエ・グレース・モレッツにミア・ゴスと新鋭から実力派俳優たちが作り上げた新生『サスペリア』は、トラウマ必至だ。

ストーリー

 1977年、ベルリンを拠点とする世界的に有名な舞踊団<マルコス・ダンス・カンパニー>に入団するため、スージー・バニヨンは夢と希望を胸にボストンからやってきた。初のオーディションでカリスマ振付師マダム・ブランの目に留まり、すぐに大事な演目のセンターに抜擢される。そんな中、マダム・ブラン直々のレッスンを続ける彼女のまわりで不可解な出来事が頻発、ダンサーが次々と失踪を遂げる。一方、心理療法士クレンペラー博士は、患者であった若きダンサーの行方を捜すうち、舞踊団の闇に近づいていく。やがて、舞踊団に隠された恐ろしい秘密が明らかになり、スージーの身にも危険が及んでいた――。

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映画『サスペリア』公式サイト
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超名門バレエ団「マルコス・カンパニー」に入団したスージーは、カンパニーに潜む、恐ろしく邪悪な「何か」の存在におびえる。やがて「それ」は仲間を1人、また1人と殺していく――。カルトホラーの傑作、想像を超えた最恐のリメイクが結実。
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